プロフェッショナルの声

医療法人 徳洲会

札幌東徳洲会病院様

『手指衛生遵守率の向上のため洗いたくなるような洗浄剤を』

正しい手指衛生は、感染対策の基本です。しかし、手荒れが発生していると、手指衛生自体が刺激となり、遵守率の低下につながるといわれています。感染管理認定看護師として手指衛生遵守向上に取り組んでいる、札幌東徳洲会病院の石塚孝子さんにお話を伺いました。

今回お話を伺った石塚先生のご紹介

医療法人 徳洲会
札幌東徳洲会病院
看護師長 感染管理認定看護師
石塚孝子先生

手荒れがある人の手指衛生を何とかしたい

<参考資料>
who guidelines on hand hygiene in healthcare
“My five moments for hand hygiene”

札幌東徳洲会病院では、2011年にAPIC(米国感染管理疫学専門家協会)による第三者評価を受けた結果、「手指衛生が十分できていない」と指摘されたことをきっかけに、改めて感染管理に取り組んでいました。その後、2015年にはJCI(国際的な医療機能評価)の認証を取得し、感染対策に対する職員の意識はより高まっています。しかし、手指衛生の徹底を阻んでいたのが頻回な手洗いも影響している職員の手荒れ問題でした。

石塚先生
当院では、WHOのガイドラインに基づいて日々の手指衛生を行っていますが、推奨されている5つのタイミングで行うには、洗浄剤と流水による手洗いが困難な場合があるため、擦式アルコール製剤の使用が第一選択となります。しかし、手荒れがあると、擦式アルコール製剤の使用も刺激になります。これまでも手荒れやアトピー性皮膚炎などの理由で手指衛生ができない人には、皮膚科受診してもらい軟膏を処方してもらうか、市販の保湿クリームを使用してもらうことで対応してきましたが、なかなか改善できませんでした。そのため、患者に対する感染リスクと職員の健康管理の両面から、対策を講じなければと考えていました。

オレイン酸配合洗浄剤のテスト導入

正しい手洗いにはトレーニングの継続が大事

石塚さんは、オレイン酸洗浄技術について2017年2月開催の日本環境感染学会学術集会の際に興味を持ち、その後「ソフティ EX‐CARE 泡ハンドウォッシュ」にはオレイン酸洗浄技術が活用されていること、且つ荒れやすい手肌もしっかり洗えることを知りました。そこで、手荒れが重症化している職員に対し、肌のターンオーバーのサイクルを考慮して約4週間テスト導入をし、モニタリングをしました。
 
石塚先生
使用者からは『亀裂があっても手洗いの苦痛を感じない』『しっかり洗えるうえ、しっとり感がある』など好評で、『ぜひ継続して使いたい』と希望する声もありました。これならば手荒れを持つ職員も手指衛生の遵守ができると考え、それが採用の決め手となりました。

手指衛生トレーニング調査票

数種類の他社製品とも比較したなかで、泡切れのよさ、洗いあがりの心地よさなどの面でも最も優れていたといいます。エビデンスの充実も、ICTやICC、事務部門への共有、採用決定に役立ちました。
 

石塚先生
当院では正しい手洗いを習慣づけるため、各部署から『手指衛生トレーニング調査票』を提出してもらっています。これは毎月、職員同士でペアになり、手指衛生の手順や、全工程に何秒かけているかを確認し評価するものです。ICTで全職員の手荒れの状況を調べることが困難なため、手指衛生トレーニング調査の際に、手荒れの有無のチェックも追加し、実態を調べられるよう工夫しました。6月に調査を開始して、全職員843名中648名(76.9%)から回答があり、そのうち手荒れがあると回答した職員は85名(13.1%)でした。

他部署との課題の共有から新製品の導入が決定

手作りのラベルを貼って協力を仰いでいる

新しい洗浄剤の導入を考えたとき、まずICTからICCへ職員の手荒れの現状を知ってもらい、問題を共有するところから始めたそうです。
 
石塚先生
事務部門も交えて協議を行い、コスト試算を出し、複数の製品と比較検討を重ね、手荒れを保有する職員専用の洗浄剤として導入が決定しました。何事も情報を共有して協力してもらうことが大事ですが、今回も事務部門などの協力が得られ、検討から導入までがスムーズだったと思います。

今回、この製品を使用できるのは、手荒れ(亀裂、炎症、落屑、創傷など)を保有する人を優先するという条件で、手荒れのある職員が一人でもいる部署に置いて、情報共有の徹底やコスト管理のための工夫をしていたそうです。
 

石塚先生
手荒れのない人が使用する洗浄剤も、従来の製品は『乾燥を感じやすい』との声が多かったため、同時に見直しました。これにより、わずかながらコストが削減できたため、その分を手荒れを保有する職員専用の洗浄剤に回しても、トータルでコストアップせずにすむようにしました。製品の紹介、導入目的や適正使用のお願いなど、院内の掲示板へのお知らせの掲示、月1回発行している院内報『ICTニュース』への掲載、全職員への院内メールでの配信、電子カルテ上での情報配信など、職員全員が確実に共有できるよう徹底しています。また、洗浄剤本品に「手荒れのある職員専用」のラベルを貼り、製品の払い出し管理を行って乱用防止を図るなど、様々な工夫をしています。

手洗いをしたくなるような洗浄剤を導入したかった

「とにかく手荒れのある職員も手洗いをしたくなるような洗浄剤を導入したかったんです」と石塚さんは言います。 手荒れがひどくなると、手洗いを回避しがちになるため、手指衛生の遵守率を下げる一因となります。みんなが気持ちよく手を洗えて、手指衛生が万全にできることが理想です。

石塚先生
スキンケアで重要なのは、手荒れなどを予防することです。現状は手荒れしてからの使用ですが、手荒れリスクのある人の予防のために使用できる仕組みづくりが、次のステップだと考えています。

これからも毎月、手荒れの状況を評価して、悩む人を減らしていくことが課題だと語ってくれた石塚さん。取材を通して、毎日行う手洗いのためだからこそ、使いたくなるようなものを導入することが大事だと実感しました。

「ナースマガジン 2017 autumn vol.21」(メディバンクス株式会社 発行)の記事を参考に作成

法人名:医療法人 徳洲会
病院名:札幌東徳洲会病院
住所:〒065-0033 札幌市東区北33条東14丁目3-1
TEL:011-722-1110  
URLhttp://www.higashi-tokushukai.or.jp/

ソフティ EX-CARE 泡ハンドウォッシュ

花王の特許技術「オレイン酸洗浄技術」より、肌のバリア機能をつくるセラミドを守りながら荒れやすい手肌でもしっかり洗うことができます。

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