飲食店販促講座：9月は「暑い日」と「涼しい日」が混在。気温差をうまく販促に使おう    

ここ数年、かなり暑い夏が続いていますね。8月はもちろんのこと、9月に入っても真夏日が連続することも珍しくありません。
    

2018年の東京の気温実績を見てみると、9月中に最高気温が33度まで上った日がありました。一方最高気温が18度、最低気温が15度の日もあり、同じ9月度でも寒暖の差がかなり激しいと言えます。
 

こちらのコラムでご紹介していますが、繁盛している飲食店の経営者は常に天気・気温について気を配っています。　
気象庁が行っている「ウェザーマーチャンダイジング」という気温による販売数の変化に関する研究では、アイスクリームの販売数は気温が25度を超える時に伸び、おでんは最低気温が18度を下回ると売上が伸び始めるとされています。 
   

つまり寒暖の差が激しい9月は、飲食店にとって売上を大きく伸ばすチャンスなのです。例えば最高気温が30度を超える日には「残暑割あります。ビール・ハイボール1杯100円引き」、最低気温が15度まで下がりそうな日には、「煮込み料理と熱燗であたたまりませんか？」とおすすめしてみるなど、気温予報に応じておすすめの商品と訴求方法を変えることで、売上を伸ばしていくことができるのです。

 
例えば近隣の小学校で来週土曜日に運動会が開催されるなどの情報をキャッチしたら、すかさず「運動会をがんばった子は無料でフライドポテト食べ放題　※事前に予約してくださいね」などのPOPを作成し、お子様はフライドポテトを食べ放題などのサービスを訴求すれば、予約を獲得することができるでしょう。
 

お父さん・お母さんも運動会の日は朝から応援の場所取りやお弁当作りでヘトヘトになっていて、夜ごはんを自宅で作るのは大変なはずです。そんなご両親に「うちの子は運動会の練習を頑張っているし、お祝いしてあげよう。」という外食をすることの大義名分をご提案することで、事前予約が取りやすくなるのです。
 

お子さんのフライドポテトを食べ放題にすることの原価はたかが知れています。このわずかな原価で、お子さんとご両親だけでなく、実家から応援にかけつけたおじいちゃん・おばあちゃんも含めた大人数の予約を獲得することができます。ご両親にとっても「じぃじ、ばぁば」が一緒に来てくれることで、食事代を負担してくれるかもしれないという期待がふくらむため、予約率も高くなることでしょう。
 

小学校の運動会は15時頃に終わることが多いため、普段は17時オープンの飲食店であっても、当日だけは「16時からご予約可能です」などと開店時間を変更しておくとよいでしょう。近隣飲食店がオープンしていない時間に予約ができるようにすることで、運動会後すぐにお祝い会をしたいという家族のニーズを満たし、多くの予約を獲得することができるためです。

もちろん、25日はお父さんが料理を担当して、お子さんが皿洗いを手伝って、という役割分担をすることでお母さんをリフレッシュさせることもできるでしょうが、不慣れな中でチャレンジをするよりも、「お母さんを飲食店に連れて行って労ってあげよう。」と考えてもらうべく、飲食店はPOPなどでこの主婦休みの日を訴求していったらいかがでしょうか。    
 

特に日本では7月末から8月末までの夏休み期間中、子どもがずっと家にいるために多くのストレスをお母さんは抱えています。そんなお母さんに向けて「お母さん、夏休み終了おめでとうございます。25日は主婦休みの日ですから、ゆっくりしたい、とお父さんに甘えてみませんか？」などの訴求をすれば、きっと予約につながるはずです。