当施設は宿泊施設ですので、お食事なども含めお客様は長時間滞在されます。また多くの方が同時に施設内を利用されるので、お客様同士での一定の距離の確保など注意すべき点が多いのも宿泊施設ならではだと思います。そうした中でやはり重要だと考えているのは、客室や大浴場など各施設で適切な感染対策を行うことでクラスターを発生させないことです。
 
新型コロナウイルス感染症拡大以降は、施設内の利用範囲を縮小したり、食事会場の利用人数を制限するなど3密（密閉・密集・密接）の回避等を行っています。加えて、館内の施設の各所に手指消毒剤や環境清掃品を設置し、お客様にも感染対策にご協力いただいています。空気感染への対策としても清掃の度に換気を行っています。客室などのプライベート空間と、大浴場などのお客様同士の共有スペースが混在していて、従業員がそのすべてに目を届かせることはできません。そのためお客様自身でも感染対策を行いやすいよう環境を整え、ポスターやPOPを活用しながら感染対策へのご協力をお願いしています。
 
従業員に対しては、マスクの着用や手洗いなど基本的な感染対策を行うことを徹底しています。各々で体調の変化にも注意を払っていますが、従業員同士の密を避けるため、通常5名程度の従業員休憩スペースも1名づつ交代で利用するようにタイムスケジュールを調整しています。お客様が安心してリラックスできる、従業員が安心して働ける空間をつくることは、施設運営全般を担う私の役割としてとても重要なことだと感じています。

コロナ禍では、利用するお客様にご不便をおかけするお願いをしなければいけない場面が多くありました。感染リスクの観点から受入人数を制限した際は、ご予約をお断りしなければならずとても心苦しく感じました。ただ、制限期間中も予約の問合せを多くいただき、あらためて「ファミリークラブ仙石」が愛されている場所であることを実感しました。そのようなお客様のためにも、今後も継続して安全な環境を確保した中で安心してくつろげる空間をご提供していきたいと強く思っています。

「安心して利用できる各施設や客室の用意」であったり「安全な食事の提供」など我々が行っているすべてのことは、お客様に特別な時間を提供すること、そして利用されるお客様にとって良い思い出をつくることに繋がっていると考えています。この考えは感染拡大前から変っていません。お客様には家族や夫婦、仲間との特別な一日を有意義に過ごしていただきたいと常に考えています。夏の暑い時にマスクやフェイスシールド、手袋をつけて接客し、あちこちで清掃に歩き回らなければいけないのはとても大変です。しかしそんな時、自分はお客様や従業員にも笑顔で対応することを心がけています。
コロナ感染が拡大し、お客様含め従業員も不安の絶えない日々が続いています。その中で、店長として自分が率先して明るく振る舞うことでお客様の安心感であったり、従業員の士気の向上にも繋がると考えるからです。そして、お客様が笑顔で帰られたら対応した従業員を褒めるようにもしています。コロナ禍になって変動の多い日々が続いていますが、この仕事を通して、お客様であったり従業員の笑顔を見られるのは大変うれしく思っております。周りの方やお客様、ご自身のことも大切にして欲しいと思います。