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ICNが現場指導で使える 感染対策Q&A

手荒れのQ&A

困った表情の男性看護師のイラスト

Q2

手指衛生の啓発や取り組みを続ける中で、手指消毒に対する全体的な意識は高まりましたが、手荒れに悩むスタッフが増えたように思います。手指衛生を徹底しつつ、手荒れ対策を行うにはどうすればよいでしょうか?


A2

スタッフに手荒れが起きたとき、どのように対応するか、病院の方針を決めておきましょう。「手荒れしているスタッフのリスト」を作成して、定期的に状況を確認し、手荒れを管理していく方法がおすすめです。 

この質問の回答者

四宮 聡 先生
箕面市立病院 感染制御部副部長
感染管理認定看護師

解説

手荒れは仕方がないとあきらめるのではなく、正しいケアをしながら手指衛生遵守率を維持することが必要です。改善のための対策について、病院内での方針を決めておきましょう。
例えば当院では、手荒れ対策マニュアルを作成して、業務中や自宅でのケアの方法を具体的に示しています。
 

  • 困ったときに相談できる窓口を用意する
  • 手荒れをしやすい人には状況に応じてノンアルコール製剤を支給する など
 
対応の仕方を明確にしておくことも大切です。
  
手荒れはきちんとケアすれば、たいていの人が改善します。ケアをするためのサーバント(支援・お手伝い)的な役割をICNのみなさんが担い、「手指衛生と手荒れ対策は両輪」の形で進めていくのがよいといえます。 
 
具体的な例としては、手荒れしているスタッフのリストを作成して、管理する方法があります。所属部署、氏名、手荒れの状況、使用している消毒薬、どんなアドバイスをしたかなどを入力しておき、その後も定期的に声かけをして、状況を聞き取り、内容を更新していきます。よくなっていなければ皮膚科の受診をすすめるなどして、最終的に全員が改善することをめざします。 
 
病院の規模にもよりますが、ICNだけでは対応できない場合もあると思います。スタッフ一人一人とのやり取りが大変な場合、所属長を通してもらうことも検討しましょう。

手指衛生と手荒れ対策は両論で進める

  • 手荒れしているスタッフリストの作成
  • リストを元にアドバイス
  • よくならない場合は皮膚科受診をすすめる
  • 正しいハンドクリーム・ステロイドの使用方法の共有 など

手指衛生と手荒れ対策の説明をしている女性のイラスト

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