導入事例|日本福祉介護サービス 様
現場の気づきが変えた
全社で取り組む感染対策の質向上
日本福祉介護サービスは、福島県会津若松市で小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護を展開しています。
日ごろから衛生管理や感染対策、研修に取り組んでいましたが、スタッフの作業や認識にバラつきがあることが課題でした。全事業所のスタッフが同じ基準で対策できるようにしたいと考え、運営する3つの介護施設でKiralia INFECTION CONTROLを導入。
対策の認識をそろえて効果的な取り組みを行うために、教育や運用の仕組みづくりを通じて、持続可能な衛生環境の整備を進めています。
そこで今回は、日本福祉介護サービスの代表取締役と、小規模多機能すずかぜ山見・葵グループホーム山見の管理者様、小規模多機能すずかぜ東山のスタッフ様に、Kiralia INFECTION CONTROL導入の背景や、その後の取り組みと効果についてお話を伺いました。
Kiralia INFECTION CONTROLを活用した
日本福祉介護サービス
ー 法人として、平時から衛生管理に注力する理由は何でしょうか?
鈴木様: 当社は高齢者介護事業を運営しています。お客様(ご利用者様)やご家族様、そしてスタッフが安心して時間を共有できる空間を提供するためには、日ごろから衛生管理を行い、目に見えない感染症のリスクから身を守ることが必要です。
こうした日々の対策を続ける中で、私たちは「平時において衛生管理の質をさらに高めるにはどうすべきか」という課題意識を持つようになりました。その中で、衛生管理を標準化し、全スタッフが統一した行動を取れるようにすることが重要であり、そのためには「リスクの可視化」が必要だと考え、具体的な取り組みをスタートしました。
ー どのような期待を抱いてKiralia INFECTION CONTROLを導入しましたか?
鈴木様: 当社では日ごろから衛生・感染対策に加え、スタッフ向けの研修も実施していましたが、人それぞれきれいにしているつもりでも力の強さや加減が違ったり、どこまでやるべきか共通認識が取れていない点が課題でした。
そうした中でKiralia INFECTION CONTROLを知り、「衛生状態を数値で把握できる」という点に大きな魅力を感じ、導入を決定しました。全事業所で同じ基準のもと衛生管理を徹底できることを期待しています。
ー 導入後、ご利用者様・ご家族様・スタッフ様などからどのような反響がありましたか?
鈴木様: 導入により、衛生・感染対策について「どの場所を重点的に拭き掃除すべきか」「効率よく衛生管理を行うにはどうすればよいか」「具体的には、テーブルの裏側や椅子の取っ手の下などの清掃の盲点、対面で窓を開けて対流させるなどの換気のコツなど」が分かるようになり、スタッフの行動が変わりました。チェックも明確になり、日々の業務がより効率的・効果的になったと感じています。
こうした取り組みの最大の成果は、インフルエンザや新型コロナウイルスによるクラスターの発生を未然に防げていることです。その結果、お客様(ご利用者様)やご家族様には常に安心・安全なサービスを継続して提供できています。また、サービスを支えるスタッフが健康を守りながら働き続けられる環境づくりにもつながっています。
小規模多機能すずかぜ山見・葵グループホーム山見
小規模多機能すずかぜ東山 スタッフ 布施 陽介 様
ー Kiralia INFECTION CONTROL導入前の感染・衛生に関する課題は何でしたか?
山口様: 日々、感染対策や衛生管理には努めていたものの、「本当に正しい方法が取れているのか」「効果が出ているのか」が分からず、不安を感じていました。
そうした中で、Kiralia INFECTION CONTROLによって衛生状態を数値で確認できる点に魅力を感じ、より納得感のある対策ができると考えました。
ー 導入後、具体的に実施した取り組みを教えてください。
山口様: Kiralia INFECTION CONTROLの導入後は、特に汚染数値が高かった箇所への対策として、清掃方法のマニュアル化を行いました。
また、感染症発生時に備えた初動対応マニュアルも作成し、万が一のときでも迅速かつ適切に対応できる体制を整えました。これにより、施設全体の衛生管理の質が一段と高まったと実感しています。
ー 導入後、スタッフ様の行動や意識にどのような変化がありましたか?
山口様: 汚れの度合いなどが数値として明確に見えるようになったことで、これまで「清掃したつもり」でも、実際には不十分な箇所があったという事実に気づけました。その客観的なデータに基づき、スタッフ全員で清掃方法を改めて検討し、誰が担当しても同じ質を担保できるような手順に標準化することで、確実な改善につなげることができました。
布施様: これまでは清掃作業が業務の負担になっていると感じることもありましたが、Kiralia INFECTION CONTROLを導入し、改善の成果が数値で見えるようになったことで、清掃業務は負担ではなく、意味のある大切な仕事だと感じながら取り組むようになりました。
この意識の変化をきっかけに、対応時間や清掃手順も明確化し、今ではスタッフ全員がルールに基づき迷うことなく対応できるようになったと感じています。
ー 認定を受けたことで、ご家族様やスタッフ様、関係者などからの反響はありましたか?
山口様: 私どもの事業所では、定期的に地域の方々との会議を開催しており、その場でKiralia INFECTION CONTROLの認定について「それは何ですか?」「どのような活動をされているのですか?」とご質問をいただく機会がよくあります。
そうした際には、約1年を通して施設の衛生状況やリスクを「見える化」し、改善してきた取り組みをご報告しています。
さらに、この活動を広報誌にも掲載したところ、他の事業所の方へ私たちの取り組みをご説明する際のよい資料にもなりました。
これらの情報発信を通じて、施設の内外を問わず、さまざまな方に活動へご興味をお寄せいただく、良いきっかけになったと感じています。
布施様: お客様や営業先など、お会いする方々から「これはどういうものですか?」と、サービスについてご質問をいただくことがよくあります。
その際には、具体的なサービス内容に加え、「『汚れが数値で“見える化”されるため、どこに力を入れて清掃すべきかが一目で分かる』といった、私自身の体験談も交えてご説明するようにしています。
すると、「それなら安心だね」と、ご納得の声をいただくことも少なくありません。
ー 今後、施設の感染流行状況はどう変化すると思いますか?
山口様: Kiralia INFECTION CONTROLを通じて得た専門的な知識と技術を、日々の業務の中で継続的に実践しています。これによって、スタッフが意図せず外部から菌やウイルスを持ち込んだり、あるいは施設内から持ち出したりするリスクを防ぎ、今後も安全な施設運営を維持できると感じています。
布施様: どこをどのように清掃すべきかが明確になりました。この共通認識のもと、スタッフ全員が統一された手順を徹底することで、これまで懸念されていたクラスターの発生などを、効果的に予防できると期待しています。
日本福祉介護サービス
ー 今回の取り組みを踏まえて、他の介護事業者に向けたメッセージをお願いします。
鈴木様: 私たちがサービスを提供するお客様(ご利用者様)は、免疫力や体力が万全ではない方も少なくありません。だからこそ、どの事業所も日々の衛生管理には真摯に取り組んでいることと思います。
しかし、その努力が本当に効果を上げているのか、その「質」を客観的に判断するのはこれまで非常に難しい課題でした。
「問題が起きてから気づく」のではなく、日々の取り組みの成果を数値として可視化し、リスクを事前に把握すること。これが、社員一人ひとりの仕事への理解と納得感を深め、お客様(ご利用者様)とご家族への「安心・安全」の提供につながると考えています。
これによって、中長期的な視野を持ってサービスの提供ができますし、従業員も安心して働ける環境を作ることができます。
Kiralia INFECTION CONTROLが実現する「リスクの見える化」は、こうした持続可能な運営に不可欠な要素です。同じ課題意識を持つすべての事業者に、ぜひ導入をお勧めしたいと思います。