ストーマ
すとーま
ストーマとは、お腹に人工的に作られる排泄口のことです。人工肛門や人工膀胱とも呼ばれ、病気や事故など何らかの理由で通常の経路から排泄ができない方のために腸や尿管とお腹をつないで作られます。ストーマから出された排泄物は袋型のストーマ装具に溜め、トイレに捨てるのが一般的な処理方法です。最近はご高齢者がストーマを作る例も増えており、介護施設様が最適なケアについて理解することの重要性が高まっています。
ストーマ管理の基本
ストーマ管理の基本は、ストーマ装具の交換と肌のケアです。ストーマ装具の交換は医行為には該当しないため、一定の研修や訓練を経た介護スタッフ様であれば行っても問題ありません。交換ペースは週に2~3回が一般的です。
ストーマ装具の交換は、以下のような物品を用意して行います。
これらを使った交換の手順は以下の5ステップです。
交換時には必ず洗浄などの肌ケアを行い、また装具と皮膚の間に隙間ができないようにしてシワを伸ばしながら貼りましょう。入浴後にはストーマ周辺の水分をタオルでよく拭き取るなど、ストーマ周辺の皮膚を乾いた清潔な状態に保つことも重要です。
ご高齢者の注意点
ご高齢者は体型の変化からストーマを密着させることが難しくなり、かつ皮膚状態の変化から皮膚トラブルを起こしやすい傾向があります。ストーマが密着するよう、皮膚のシワを伸ばしながら貼る、皮膚保護剤を適切に使うなど工夫しましょう。また、皮膚に負担をかけない装具の選択やスキンケアも求められます。
認知症のある方の注意点
認知症のある方は、装具装着による違和感などからストーマを外す、いじるなどの恐れがあります。ストーマの種類は多様にあり、形状や大きさ、色などはものによって異なります。認知症のご利用者様の背景などを考慮したストーマの選択や管理を心掛けましょう。
トラブル対策も重要
ストーマを使うご利用者様の場合は、皮膚の荒れや炎症、感染といったトラブルに特に注意してください。皮膚トラブル・感染は、装具の密着の甘さによる排泄物の付着や腹部にかいた汗が原因で生じます。装具をストーマの大きさに合わせて隙間なく貼り付け、小まめにガーゼで洗浄することを徹底しましょう。また、皮膚保護剤によってはアレルギーの原因となることもあるため、使い始めはよく観察し、問題がある場合は別製品への変更も検討しましょう。
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