2019年4月23日更新
介護職の7割が腰痛持ち? 予防に役立つストレッチをご紹介
「腰が痛くて介助がつらい」「腰痛を理由に同僚が退職してしまった」など職場の腰痛問題に悩まされた経験はありませんか。実際、介護職で働く人の多くが腰痛に関する悩みを抱えています。長く働き続けるためにも、腰痛のリスクを知り予防を心掛けましょう。
介護職の7割が腰痛に悩んでいる
あるアンケート調査によると、施設で働く介護福祉士の7割近くが腰痛に関する悩みを抱えていると言われています。腰の痛みをまぎらわすために何回も姿勢を変える様子や、湿布薬やサポーターを使用する同僚を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
介護職は、ご利用者様を抱えたり、前屈みになって作業したりするなど腰に負担をかける場面が多く、デスクワークに比べて腰痛のリスクが高い環境にあります。特に移乗介助や排泄介助は腰への負担が大きく、不自然な姿勢を取ることで腰痛を引き起こしてしまうケースが後を絶たないのです。
腰痛は身体的・精神的な要因が複数重なって起こることが多く、一度発症してしまうと治るまでに長い時間を要します。腰への負担に悩まされ、最終的に腰痛を理由に退職してしまう例も珍しくありません。介護職の腰痛は個人の悩みだけではなく、施設の人材マネジメントにも関わる大きな課題でもあるのです。
腰痛予防に取り組むことは、ご自身の健康維持や業務の効率化につながります。スタッフ様がいきいきと働けるようになれば介護サービスの質も改善され、ご利用者様の満足度向上にも貢献するでしょう。
介護職に腰痛が多いのはなぜ?
介護職に腰痛が多い原因は、力仕事の多さだけではありません。腰痛は長らく身体的な負担が原因と考えられてきましたが、最近ではストレスなど心の問題との関係も指摘されています。
一般に、職場における腰痛の発生要因は下記の4種類に分類されます。
さらに、睡眠・休養が不十分な介護福祉士は腰痛を訴える人が多いというデータ(※)もあります。腰痛を防ぐためには適度な休暇や休憩時間の確保が必要です。
ご自身の自己管理はもちろんですが、腰に負担の少ない介護方法の指導や補助器具の導入など、施設全体としても腰痛予防に取り組む必要があります。具体的にはご利用者様を抱え上げる際は複数人で対応する、またリフトやスライディングボードといった補助器具を導入するなどの対策があるでしょう。
腰痛を防ぐ簡単ストレッチの紹介
腰痛を予防するためには、背中や足など「腰周りを支える筋肉」のストレッチが有効です。日頃から適度な運動やストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めておきましょう。腰痛が発症したあとでも、定期的に体操を続けることで腰痛が軽減する場合もあります。
ここでは職場や家で簡単にできるストレッチを紹介します。
A.太ももの前側を伸ばすストレッチ
(1)手すりや机、椅子などに向かい合って立ち、右手でつかまります。
(2)左手で左足の足首をつかみ、背中の方へ引っ張ります。
(3)片足立ちの状態を20~30秒程度維持します。
(4)反対側の足も同様にストレッチを行います。この動作を1~3回繰り返してください。
B.ふくらはぎを伸ばすストレッチ
(1)手すりや机、椅子などに両手でつかまります。
(2)足を前後に開き、前足を軽く曲げてアキレス腱を伸ばすような姿勢をとります。
(3)ふくらはぎの筋肉が伸びていることを意識しながら、20~30秒程度その姿勢を維持します。
(4)反対側の足も同様にストレッチを行います。この動作を1~3回繰り返してください。
C.背中を伸ばすストレッチ
(1)立ったまま、手すりや机に両手でつかまります。
(2)床と上半身が平行になるように前かがみの姿勢をとります。腰を90度近くまで、深く曲げることがポイントです。
(3)20~30秒程度姿勢を維持し、背中の筋肉を伸ばす動作を1~3回繰り返します。息は止めずに、ゆっくりと吐き出しながら伸ばしてください。
ストレッチは週に2~3回ほど行うことが望ましいとされています。業務中の休憩のなど無理のないタイミングで「できるときに行う」よう心掛けましょう。ストレッチの手順を職場で共有し、腰痛予防に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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