コラム

2017年9月27日更新

ムリ・ムダのない排泄ケア②

施設全体で排泄ケアにかかるコストはどのくらいなのでしょうか? また、おむつのムダをなくす方法はあるのでしょうか? 排泄ケアのコストを考える上では、おむつ1枚の値段だけでなく、排泄ケアに関わるスタッフ様の時間(人件費)、シーツや衣類の交換、洗濯にかかる費用などトータルでのコストを考えなくてはいけません。
皆様が働く施設においても排泄委員会を設置していると思いますが、ムリ・ムダのない排泄ケアについてぜひ話し合ってみてください。

 
ご利用者様一人ひとりの排尿状況を把握する

おむつのムダをなくすためには、なるべくトイレ誘導を行いおむつへの排泄を防ぐこと、誘導が難しいご利用者様に対しては、おむつの機能を充分に活用することが大切です。
ご利用者様のトイレのタイミングを把握すれば、おむつに頼ることなくトイレで排泄できるようになります。尿意を訴える時間を記録して、おおよそのトイレタイムをつかみましょう。尿意の訴えがある方に対しては、トイレタイムの少し前に声掛けを行い、トイレに誘導するよう心掛けます。
また、訴えがなくとも尿意を感じている方もいらっしゃいます。ご利用者様の様子をよく観察すると、「排尿の前はそわそわする」など何らかのサインをお出しになっているかもしれません。小さなサインや気づきをスタッフ様で共有し、ご利用者様が少しでもトイレで排泄できるようサポートしましょう。ご利用者様の様子も変化し、トイレで排泄できたときの嬉しそうなお顔を見られるかもしれません。

 
モレるからという理由でおむつをムダに使っていませんか?

モレるからという理由でおむつをムダに使っていませんか?更衣やシーツ交換などの業務負担を減らすためにも、尿モレを防ぐことは大切です。しかし、不必要に大きな尿とりパッドを使用したり、尿とりパッドを重ねたりしていませんか? 尿モレを防止するためには、ご利用者様の排泄状況を把握することが基本です。
まず、ご利用者様の排尿状況を数日間分きちんと記録してみることをおすすめします。ご利用者様のクセや身体的な特徴によって、尿とりパッドの濡れる位置やモレやすい場所も変わりますから、それも併せて記録します。この排尿記録をもとにして、ご利用者様のおむつ選びやあて方を工夫することができます。
排泄ケアは、排尿記録で「見える化」し、スタッフ様全体で情報を共有することが重要です。個人の「勘」や「技」に頼ったままでは解決しません。一見大変なことのように思えますが、排尿記録の活用は本当の意味でムリ・ムダを解消します。

 
ご利用者様の排尿パターンを把握しましょう

排尿記録を2~3日間続けてつけてみると、ご利用者様の排尿パターンを把握できます。これをもとにトイレ誘導や交換のタイミングがおおよそ判断できるようになり、おむつ選びにも役立てることができます。

尿量の計り方

尿の計量には紙コップなどを利用します。おむつを使用している場合は、使用後のおむつの重さから使用前のおむつの重さを引くと算出できます。

下記から「排尿記録表(3日間)」をダウンロードできます。
ぜひご活用ください。
 

執筆:花王プロフェッショナル業務改善ナビ【介護施設】編集部

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