飛沫感染
ひまつかんせん
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみで飛び散った飛沫が口や鼻などの粘膜に付着することで起こる感染をいいます。主な病原体に、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルス、風しんウイルス、ムンプスウイルスなどがあります。このような病原体に感染している、または感染の疑いがある場合は、標準予防策に加え、飛沫感染予防策を実施することが大切です。
飛沫感染の特徴
5μm以上の飛沫粒子は約1mで落下し空中を浮遊し続けることがないため、1~2m以上距離を取れば飛沫による感染リスクを減らすことができます。しかし、介護現場では食事介助や入浴介助といった近距離で接する場面が多いため、日頃から「飛沫を浴びない」かつ「他の介護スタッフやご利用者様などを飛沫感染させない」対策を講じる必要があります。
飛沫感染の予防法
飛沫感染の予防法として、以下4つの対策の実施が挙げられます。
サージカルマスクの着用
ご利用者様と接するときはサージカルマスクを着用します。サージカルマスクの着用によって、感染者が咳やくしゃみをしたときに飛ぶ「病原体などの粒子」から介護スタッフ様の身体を保護しましょう。
サージカルマスクの着用方法は以下の通りです。
個室管理もしくは同病者の集団隔離
飛沫による感染拡大を防ぐため個室管理、やむを得ない場合は同病者の集団隔離を行います。隔離できない場合は、ベッドの間隔を2m以上空けるか、ベッドの間をパーテーションやカーテンなどで仕切ります。
ご利用者様の搬送
介護施設で感染症が発生した場合、介護施設に配置されている医師が医療処置を行いますが、施設内での対応が難しいときは医療機関に感染者を移送します。移送の際は、ご利用者様にサージカルマスクの着用をお願いすることで、飛沫感染を予防しましょう。なお、新型コロナウイルスの感染が判明した場合、高齢の方や基礎疾患のある方などは原則入院になります※。
咳エチケット
咳やくしゃみをするときは、周囲の人に飛沫が飛ばないよう、マスクやハンカチ、ティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。何らかの病原体に感染していた場合、口や鼻を押さえたときに使用したティッシュには病原体が付着している可能性があるため、すぐにフタ付きのゴミ箱に捨てます。また咳やくしゃみの後は、流水と石けんによる手洗いもしくは、アルコール手指消毒剤による手指消毒も忘れずに行ってください。
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