介護現場の用語集
あうとぶれいく(しゅうだんかんせん)
アウトブレイク(集団感染)とは、通常のレベルを超えて施設内で感染症が発生・増加することです。特に、その場所でこれまで見られなかった感染症が急激に広まる事態を指します。アウトブレイクを早期に食い止め、感染を最小限に抑えるためには、ただちに異変に気づき、迅速に対応する必要があります。
また、再度アウトブレイクが起こらないよう原因を突き止め、対策を講じることが重要です。
アウトブレイクかどうかの判断基準は、おおむね以下の通りです。
アウトブレイクを引き起こす細菌やウイルスとしては、インフルエンザ、ノロウイルス、結核、疥癬(かいせん)などが挙げられます。それぞれの症状を把握し、対策をあらかじめ考えておくことがアウトブレイクを食い止めるためには重要です。
アウトブレイクが発生したらまず行うべきは、状況の把握と感染拡大への対策です。
感染対策室を設置し、ご利用者様やスタッフ様にどのような症状が出ているのか、施設の棟やフロア別の発生状況などを確認して感染経路を特定しましょう。検査法の違いや調査ミスでアウトブレイクと誤解してしまうケースもあるため、慎重に判断することが大切です。
さらに、スタッフ様全員や保健所、嘱託医などの関係機関へ連絡して拡大防止の徹底を図りましょう。保健所や関係機関からは対応の指示が受けられます。さらに、手洗いや排泄物、嘔吐物の処理方法を再確認し、手洗い・消毒の頻度を増やすなどの策を講じます。
アウトブレイクが完全に収まることを終息と言います。アウトブレイクが終息したかどうかの基準は以下の通りです。
ただし、感染時期の特定が難しい感染症もあるため、終息の基準を満たしてもしばらくは注意が必要です。
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