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介護現場の用語集

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)

えーしーぴー(あどばんす・けあ・ぷらんにんぐ)

ACPとはAdvance Care Planning(アドバンス・ケア・プランニング)の略称で、人生の最終段階における医療・ケアについて、ご利用者様と医療・ケアチーム、ご家族が繰り返し話し合う取り組みのことです。2018年には、ACPの認知度向上や普及啓発のために厚生労働省によって「人生会議」という愛称が決まりました。

ADからACPに発展した背景

ACPは1990年代にアメリカで提唱された概念で、ACPが普及する以前はAD(Advance directives:アドバンス・ディレクティブ)が推進されていました。ADとは、患者が意思決定できなくなった場合の医療行為や代理意思決定者をあらかじめ本人が文書で表明する「事前指示」の概念です。
 
しかしADを確認するだけではDNR(Do not resuscitate:蘇生処置拒否)のオーダー率や患者・家族の満足度などに変化が見られませんでした。書類を作成しておくだけでは、患者の意思決定の背景を代理意思決定者が知らない、ADを作成した時点と実際にADを活用する時点で患者の選択が同じであるかどうか分からないなどの課題があったためです。

そこで、ただ書類を作成するのではなく患者・代理意思決定者・医療者が患者の意向などについてあらかじめ話し合うプロセスが重要であると考えられ、ACPの概念が新たにつくられました。

ACPで話し合う内容

ACPは、ご利用者様が自身の意向や価値観、目標、気がかりなことなどをアウトプットし、整理するためのものです。その過程でご利用者様と医療・ケアチーム、ご家族で病状や予後の理解、治療や療養に関する意向や選好、提供体制などについて話し合いを行います。

【ACPで話し合う内容の具体例】

  • 今後の療養や生活について不安・疑問はないか
  • 療養や生活で大切にしたいことは何か
  • 食事ができなくなった場合に人工的な栄養補給を行うか
  • 寝たきりで意識もない状態になった場合に人工呼吸器をつけるか

ACPのメリット・デメリット

ACPを行うと、ご利用者様、医療・ケアチーム、ご家族に以下のようなメリット・デメリットがあります。

ACPのメリット

ACPを行うメリットとして、まずご利用者様の自己コントロール感や満足度が高まる点が挙げられます。また、ご本人の気持ちが満たされることでご家族の満足度も向上し、ご利用者様が亡くなった後もご家族の不安や抑うつが減少するとされています。

ACPの実施は代理意思決定者と医師のコミュニケーションを改善するメリットもあり、医療・ケアチームはACPを行うことでさらにご利用者様やご家族に寄り添ったサポートを行うことが可能になります。

ACPのデメリット

ACPを実施するには定期的に話し合いの場を設ける必要があるため、時間と手間がかかる点がデメリットとして挙げられます。

また、ご利用者様の最期について向き合う機会が増えることで、ACPがご利用者様・ご家族にとってつらい体験になる可能性もあります。

ACPを行う上で重要な点は、適切なタイミングで実施することです。ACPの実施が早すぎてしまうと話し合いの内容が不明確・不明瞭になってしまいます。一方で、実施するタイミングが遅すぎてもプロセスが事務的なものになってしまうなどの問題点があります。

そのため、患者の病状が悪化したときや大きな身体機能の低下があったとき、治療内容を変更したときなど複数回に分けて、適切な時期に適切な話題でACPを行うことが大切になります。加えて、ACPで話し合った内容は、ケアに関わる人たちで共有することが重要です。

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