介護現場の用語集

褥瘡(床ずれ)

じょくそう(とこずれ)

褥瘡とは、寝ていることが多い方などに起こりやすく、体重で圧迫された皮膚に十分な血液が流れなくなり、その部分に傷やただれが生じた状態のことで、一般に床ずれとも呼ばれます。栄養状態が悪かったり加齢により皮膚が弱っていたりすると、圧迫、摩擦などの刺激によって褥瘡になりやすいといわれています。褥瘡はご利用者様の健康と生活の質を低下させ、細菌感染を招く可能性もあるため、常日頃の対策・管理が非常に重要です。

褥瘡ができる仕組みと対策

褥瘡は、体重で圧迫された体の部位の血流が悪くなることで生じます。そのため、ベッドや布団、椅子などと接する部分にできやすいとされています。

姿勢と褥瘡の起こりやすい部位

姿勢:仰臥位(仰向け)

姿勢:仰臥位(仰向け)を表すイラスト。後頭部、肩甲部、仙骨部、かかとがベッドや布団に接していることがわかる。

姿勢:側臥位(横向き)

姿勢:側臥位(横向き)を表すイラスト。耳、肩、ひじ、腸骨、ひざ、くるぶしがベッドや布団に接していることがわかる。

姿勢:腹臥位(うつ伏せ)

 姿勢:腹臥位(うつ伏せ)を表すイラスト。耳、肩峰突起部、乳房(女性の場合)、性器(男性の場合)、ひざ、つま先がベッドや布団に接していることがわかる。

姿勢:座位(着席)

姿勢:座位(着席)を表すイラスト。背部、尾骨、坐骨が椅子に接していることがわかる。

褥瘡を起こさないためには基本的に2時間を超えない範囲で体位交換を行い、血流を促す必要があります。寝ているときにかかる圧力を分散する寝具やマットレスを使うのも効果的でしょう。加えて、汗や尿、便などが皮膚に付着することで皮膚がふやけたり、バリア機能が低下したりするため、ぬるま湯と洗浄料で体をやさしく洗い、保湿クリームを使用するなどのスキンケアも行ってください。
また、栄養不足も褥瘡の原因になるため、栄養状態のチェックや食事・サプリメントによる栄養補給も重要です。

褥瘡対策は常日頃の管理が重要

褥瘡を防ぐためには、ご利用者様の状態やベッド周りの環境を把握し、徹底的に管理することが重要です。そのためのツールとしてブレーデンスケール、OHスケール、K式スケールといった褥瘡のリスクの状態を把握するための評価指標(スケール)があります。
また、2018年介護報酬改定では、国が提示した評価指標を用いて褥瘡のリスクを計画的に管理することで介護報酬が加算される「褥瘡マネジメント加算」が導入されました。具体的には下記のような「褥瘡の発生と関連のあるリスク」というスケールを使った評価の結果を厚生労働省に報告することで、10単位/月の加算が受けられます。特別養護老人ホーム介護老人保健施設、地域密着型老人保健施設など、施設サービスのほとんどが受けられる加算です。

なお、褥瘡マネジメント届出書の基本的なフォーマットは下記の通りです。届出書は自治体への提出が必要です。 

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