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コラム

2022年4月26日更新

高齢者の心をつかむ!雑談上手になる方法10か条

著者プロフィール/尾渡 順子(おわたり・じゅんこ)
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、認知症ケア上級専門士、介護予防指導士、介護教員資格等を取得。介護技術や認知症介護、コミュニケーションに関する研修講師も務める。 
2014年、アメリカ・オレゴン州のポートランドコミュニティカレッジにて、アクティビティディレクター資格を取得する。2018年4月より医療法人中村会 老健あさひなに勤務し認知症介護レクリエーション実践研究会を立ち上げる。現場において高齢者に「人と触れ合う喜び」を伝え、介護従事者に「介護技術としてのレクリエーション援助」を広める一方で、介護情報誌やメディアにおいて執筆などを手掛けている。著作として「みんなで楽しめる高齢者の年中行事&レクリエーション」(ナツメ社)、「おはよう21増刊号 楽しい!盛り上がるレクリエーション大百科」(中央法規出版)、「介護現場で使えるコミュニケーション便利帖」(翔泳社)、「介護で使える言葉がけシーン別実例250」(つちや書店/滋慶出版)、「笑わせてなんぼのポジティブレクリエーション」(日総研)、「DVDレク担さん必見!もう悩まない 笑顔を引き出す介護レク入門」(BABジャパン)、「認知症の人もいっしょにできる高齢者レクリエーション」(講談社)、「認知症の人を元気にする言葉かけ・不安にさせる言葉かけ」(中央法規出版、2022年3月)などがある。

ご利用者様と円滑にコミュニケーションをとるには信頼関係の構築が大切になります。その方法の一つに「雑談力の向上」があります。

そこで今回は、雑談の重要性や雑談上手になるための方法について尾渡順子氏に解説していただきます。今日から使える具体的な雑談テーマ案も紹介していますので、ぜひご利用者様との雑談時にご活用ください。

雑談の重要性

雑談には、以下のように「ただのおしゃべり」と馬鹿にできないほどの効果や役割があります。

孤独感の解消やうつ予防、脳トレ、ストレス発散になる

人は高齢になると、個人差はありますが、次第に目が悪くなり耳が遠くなり、理解力が衰えてくると言われています。コミュニケーションを取りづらくなると人と会ったり話したりすることが億劫になり、認知症・閉じこもり・老人性うつの原因になることもあります。「一人暮らしで一日誰とも話さなかった」「家族は忙しくて音信不通」「仲の良い友達が亡くなり趣味の活動をやめてしまった」などの背景から人と話す機会が少なくなり、孤独感を抱く高齢者は少なくありません。施設での雑談は、普段抱いている孤独感の解消やうつ予防につなげられる可能性があるのです。

また、話すことは、ただおぼえている単語を並べて情報共有や意思の疎通をはかるだけではありません。人間は「どう言ったら相手が喜ぶか、笑うか」と想像力を働かせながら言葉を組み立てて会話をしています。「誰かと話す」ことが一番の脳のトレーニングになると言われるように、雑談などの会話を通して繰り返し覚えたことを適切に思い出すことで脳の機能の維持・向上につながるのです。さらに、誰かと話すことで喜怒哀楽を表出することもできますので、ストレス発散にも一役買います。

アセスメントのための情報収集と信頼関係の構築につながる

ご利用者様の「真意」や「うまく表現出来ない気持ち」を探るために、我々は「アセスメント」をしますが、ご利用者様の生の声から情報収集が出来るのが「雑談」です。また介護現場において、我々はご利用者様の生身の体に触れたり生活の中に入り込んだりするので、「信頼関係」を築くことが求められます。信頼関係はそう簡単に築けるものではありませんが、きっかけとして「雑談」を使ってご利用者様の心のドアをノックしてみましょう。

雑談上手になる方法

雑談上手というと、自分から話題を提供して話を進めるイメージがあるかもしれません。しかし、無理に話題を提供せずとも、相手の話したいことを聴くことも雑談と言えるでしょう。つまり「聴き上手」になることがコミュニケーションにおいて大切になります。

また、聴き上手になるためには、雑談に限らず、高齢者との会話で気を付けなくてはならないことがいくつかあります。以下の雑談10か条を参考に、聴き上手を目指しましょう。

1.心を傾けて聴きましょう

耳だけを向けるのではなく心も向けて話を聴きましょう。仕事をしながら片手間で話をしていると相手から「真剣に聴いていないのね」と思われてしまいますので、何かをやりながら話を聴かないようにします。特に、相手に悩みがあるときなどは「聴いてもらう」だけで「ああ、吐き出してすっきりした!」「聴いてもらってすっきりしたわ」と解決することもあります。

2.否定しないようにしましょう

相手の意見を否定せず、「そうなんですね」「そう思っていらっしゃるのですね」と受け答えをしましょう。世間話だとしても、「でも」や「しかし」で自分の考えを言いたくなりますが、傾聴の基本は相手の考えを優先させることです。しかし、相手に自分の意見を求められればこの限りではありません。

3.同じ目線で、笑顔を心掛けましょう

上から目線は相手を見下しているように感じさせてしまいますので、同じ高さの目線で、そして基本は笑顔を心がけましょう。笑顔は相手を安心させ、さらに相手からも笑顔を引き出す魔法でもあります。マスクだと笑顔が見えないと思われるかもしれませんが、目を三日月のように細めてみると笑っていることが伝わります。鏡で「目で笑う」練習をしましょう。

4.身体で語る言語(非言語的表現)に注意しましょう

「目は口ほどにものを言う」と言う言葉の通り、非言語表現は相手に言語以上に多くのことを物語ります。声の調子やジェスチャーといった自分の非言語的表現が相手に悪い印象を与えてしまわないよう注意しましょう。具体的には、以下の4つのポイントを意識しながら会話をしてみてください。

  1. 顔の表情
  2. 声の調子
  3. 声のトーン
  4. 姿勢、肩、顔、ジェスチャー

例えば、目が悪くて目を細めた表情をしていると「にらんでいる」と言われてしまったり、声の調子が強すぎると怒っているように、早口だと急かしているように聴こえたりしますので注意しましょう。声のトーンは低く通る声のほうが高齢者は聴きやすいと言われています。ジェスチャーは気力の充実を表すこともありますが、腕を組んで話すと相手に威張っているように受け取られることがあるように、場合によっては相手を威嚇しているように受け取られることもありますので注意が必要です。

自分がどのような非言語的表現をしているか、一人では分からないこともありますから、家族や友達に「私の話し方、どう?」と尋ねてみると良いかもしれません。

5.敬語を使いましょう

雑談だと気が緩み「親しくなったから」とつい友達口調になってしまう人がいますが、ご利用者様は人生の大先輩ですので必ず敬語を使うようにしましょう。しかし、回りくどく聴きづらい敬語はNGです。「~です」「~ます」で良いので相手に敬意をはらっていると感じさせる言葉づかいをしましょう。

6.相手の気持ちを知ろうとしましょう

自分は話術がないから「雑談」は苦手だと思っている方もいるかもしれませんが、話をするだけが相手と信頼関係を築くわけではありません。相手の気持ちを知ろうとすることから信頼関係は生まれるため、「ご利用者様は今どうしてほしいのか」を考えることが大切です。「話を聴いてほしいのか」「そっとしておいてほしいのか」「何も話さずそばにいてほしいのか」「無言で背中をさすってくれるだけで安心できるのか」など、ご利用者様の気持ちを想像しながらコミュニケーションを取りましょう。

7.好意的な声がけ・反応を心がけましょう

相手の話に対して好意的な反応を示すことが大切です。例えば、なにかを教えてくれたときには、「そんな事をご存知なんですねえ。さすがです!」「教えて頂いて勉強になりました。」など「褒める」ことが大事です。自分が何かの役に立っていると思うだけで人は幸せを感じるものです。ご利用者様をアセスメントして、知っていることや得意なことを発揮できる機会を作ってみましょう。

また、大事にされていることがわかる表現も相手を幸せにします。例えば「今日は顔色がいいですね」「さくら色のカーディガン、とても素敵ですね」「髪を切りましたか?とてもさっぱりしましたね」などの言葉かけをするのは「相手の変化に気付いた」ということで相手をよく見ている証です。朝にこんな言葉をかけられたら一日気持ちよく過ごせそうですよね。

中には苦労話をするご利用者様もいますが、そんなときにも「頑張ったのですねえ」「頭が下がります」「いいお話を聴かせてくださってありがとうございます」「そんなご苦労があったのですか」など「ねぎらい」の言葉をかけてください。例えば、早くにご主人を失くし苦労された女性の話に「女手一つで3人のお子さんを大学まで…素晴らしいですね」のように相手をねぎらう言葉を使ってみましょう。人生を振り返る時期にいるご利用者様にとって、誰かから自分の人生を肯定されることは他に代え難い喜びになります。さらに、相手の話に興味を示し、「へえ面白そうですね」「やってみたいです」「カッコいいですねえ」などと、話してくださったことを喜ぶ姿勢もとても大事です。

8.相槌を打ちましょう

「うんうん」「へえ」「そうなんですか」「わーっ本当ですか?」「知りませんでした!」など身振り手振りも含めて相槌を入れてみましょう。「相槌」を入れることにより、相手は「もっと話したい」気持ちになります。会話をしていて何の反応もないのは「無視をされている」「聴こえていない」「他に考え事をしていて聴いていない」「異論がある」などと受け取られてしまうことがあります。

9.繰り返し・言い換え・質問をしましょう

雑談を盛り上げ長く続くようにするために、相手の発言の繰り返しや言い換え、相手の話に対する質問をしましょう。「繰り返す」「言い換える」「質問する」の3つのテクニックは相手の話を聴いていないとできないため、「あなたの話をちゃんとしっかり聴いていますよ」というアピールになります。

<例>
「昨日の夜、家内が熱を出してね」→「昨日の夜、奥様が熱を出したのですね」(繰り返し)
「孫が教員試験に受かったんだ」→「お孫さんが学校の先生になる試験に合格されたのですね」(言い換える)
「将棋なら少しかじったことがあるよ」→「将棋の経験があるということですか?」(質問)

例えば、野球の話をよくするご利用者様に対して「野球がお好きなんですね」だけだとそこで会話は終わってしまいます。しかし「野球がお好きなんですか?」と質問をすると相手が話しやすくなり、「甲子園に出たこともあるんだよ」のように会話がどんどん発展する可能性があります。

10.長い時間話せる「きっかけ」をつくりましょう

雑談はいつでもどこでも手軽にできますが、長い時間楽しく続けられるかというと「きっかけ」が必要な場合もあります。次のような「きっかけ」を参考にして会話を円滑に進めるようにしましょう。

  • 囲碁、将棋、トランプなどをしながらおしゃべりをする
  • タオル畳みのお手伝いなど、作業をしながらおしゃべりをする
  • 親の趣味や嗜好を参考にして、ご利用者様に聴いてみる
  • 人生相談のように「人生の大先輩」に相談に乗ってもらう
  • 集団レクの一環として「雑談」をする

集団レクの一環としての雑談タイムを設ける場合は、以下のような取り組みを行うと良いでしょう。

1.毎朝30分、新聞のよみきかせタイムを作る

よみきかせタイムで新聞の一面、難しければ最近のニュースを簡単にまとめて発表し、それに関する質問をご利用者様に聴いてみましょう。

<例>
「歌手の〇〇さんが70周年コンサートを開くそうです。〇〇さんをご存知ですか? 何の歌が一番好きですか?一緒に歌ってみましょうか?」
「アメリカで大統領選があったのですって。アメリカに行ったことがある人はいますか?どこに行きましたか?ハワイ?海がきれいだったでしょうねえ。」

2.今日は何の日のコーナーを作る

「何十年前の今日こんな出来事がありました」「今日は〇〇さんの誕生日だそうですよ!」「今日は〇〇記念日です。さてどうして記念日が出来たのか皆さんで探っていきましょう」など、その日にまつわる話題を提供しましょう。一気に「今日のトリビア」を知ることができて、ご利用者様の知的好奇心をくすぐり、「今日という一日を大切にしよう」というモチベーションアップにつながります。

3.季節の話題をふる

二十四節気や七十二候などで、今がどんな季節か、昔の人の生活に思いを巡らせ、ご利用者様に「昔、今の時期にどんなことをしましたか?」と聴いてみましょう。「節分には、ひいらぎにいわしを飾ったものだよ。」「へえ、そんな習慣があったのですか」などと話が盛り上がるでしょう。

4.民間療法・おばあちゃんの知恵袋について聴く

「熱が出たら、手ぬぐいに切れ込みを入れたネギを包んで首に巻くと良い」など、おばあちゃんの知恵袋のような民間療法の知識を持っているご利用者様は多いですので、話を聴いてみましょう。私が驚いたのは、デイサービス時代にご利用者様から「熱が出るとお母さんが生の馬の肉を体に貼ってくれた」という話を聴いたときです。「生の馬?馬刺し?」と聴き返すと笑われました。

普段の雑談に役立つ話題

ここからは普段ご利用者様と雑談する上で役立つ話題を紹介します。少しずつ会話を積み重ねていくことが、ご利用者様との距離を縮めることにつながります。

今日の天気の話

まだ信頼関係が築けていないようなご利用者様には天候の話題から入ると無難です。「涼しくなってきましたね」「今夜から雪が降るみたいですよ」など、天候の話題から、体調を気遣う言葉に持っていければ、心の距離がぐっと近づくはずです。

故郷の話、小さい頃の家族の話

「お生まれはどこなんですか?」「お父さんは厳しい方だったのですか?」「ご兄弟は何人ですか?」など故郷の様子、小さい頃の家族の話などは喜んで話してくださる方が多いです。また、学校時代の話、戦後の話など、今では想像のつかない日本の生活を教えてくださる事もあります。

お孫さん、お子さん話

「孫はたくさん勉強をして医者になったんだ」「うちの子は、〇〇大学に入ったんだよ」などお子さんやお孫さんの自慢をされる方もいます。お孫さん、お子さんを褒めると同時に、頑張って育て上げたことを褒めて差し上げると喜びもひとしおです。

季節の行事、イベントや食事の話

施設内で催される季節行事やイベントについて話題を振ってみましょう。「今日はひなまつりだから、お昼はちらし寿司が出るそうですよ」「運動会はパン食い競争がありますからね。頑張ってくださいね」などの話をきっかけに「昔はね……」とご利用者様の楽しかった昔話を引き出すチャンスが生まれます。昔話をするご利用者様の目はきらきら輝いているはずです。

テレビやニュースの話

例えば、相撲が好きなご利用者様に「昨日の千秋楽を見ましたか?」、野球の好きなご利用者様に「巨人、勝ちましたね!」など話しかけてみてください。普段は無口な方がたくさん話し出すでしょう。驚くようなニュースがあった時は、テレビを見てご存知のご利用者様がいるかもしれません。真剣に想いを交換する雑談も、ご利用者様をいきいきとさせる事につながります。

趣味や仕事の話

好きな歌手や自分が長年続けていた趣味・特技の話、部下をまとめ上げた仕事、海外出張の思い出など、たくさん引き出してください。「へえ、娘さんの成人式には振袖を3枚、ご自分で縫われたんですか?私は巾着袋しか縫えませんよ」「お仕事でブラジルにいらっしゃったのですか?あちらは暑いのですか?」などの話題から、自慢話をする方もいらっしゃいます。自分が輝いていた時の話を聴いてもらう嬉しさは自分の身に置き換えれば理解できるはずです。

また、今、取り組んでいる趣味についての話題も喜んでいただけるでしょう。「頑張っているのですね。」「もうすぐ完成ですね」「素晴らしいです。こんなに上手に作られたのですね」など、モチベーションが向上する言葉をかけるのも大切です。

育児の思い出話

職員が育児の相談をすると親身になって答えてくださる女性のご利用者様がいます。自分の経験談を話し、育児の懐かしさを重ねているのです。時に母親のように温かく見守ってくださるでしょう。ご利用者様との絆が深まることもあります。

普段の雑談で役立つ話題について紹介してきました。次章では雑談に使える細かなネタを多数紹介していますので、参考にしてみてください。

雑談のネタに困ったら

普段の話題について前述しましたが、頻繁にコミュニケーションを取っていると、「これは前も話したな」と雑談のネタに困ることがあるかと思います。その際に新しい話題でコミュニケーションできるよう、雑談のネタの例を記載しました。

項目

雑談のネタの例

子供の頃の思い出

夏は海で泳いだか、冬はどんな雪遊びをしたか、お正月はなにをして遊んだか、好きだったおやつはなにか、初恋はいつか、先生の思い出、学校の思い出、お母さんの思い出、お父さんの思い出、兄弟姉妹の思い出、(先生や親に)怒られた思い出、今まで生きてきた中で一番面白かったこと


昔の遊び

お手玉、おはじき、かるた、ビー玉、けん玉、めんこ、ベーゴマ、独楽まわし、あやとり、折り紙、千代紙、縄跳び、缶蹴り、竹馬、馬乗り


出来事

池田勇人内閣の所得倍増計画、街頭テレビ、大阪万博、札幌オリンピック、ミニスカート流行、皇太子ご成婚パレード(美智子様)、プロボーラー中山律子人気など


1964東京オリンピック

東洋の魔女、裸足のアベベ、代々木競技場、新幹線、高速道路、開会式、閉会式など


流行語

巨人、大鵬、卵焼き、エンタツ、アチャコ、フジヤマのトビウオ、あたり前田のクラッカー、ガチョーン、オーモーレツ!、お呼びでない、こりゃまた失礼いたしましたなど


スポーツ

ご利用者様世代に活躍したプロレス、野球、相撲などの往年の名プレイヤーのエピソード


流行歌

リンゴの唄、青い山脈、銀座カンカン娘、君恋し、丘を越えて、影を慕いて、東京音頭、東京ラプソディ、蘇州夜曲、喝采、また会う日まで、おーい中村君、有楽町で逢いましょう、港町13番地、国境の町、函館の女、東京だよおっかさん、お富さん、上を向いて歩こうなど


時代劇(ドラマ映画)

鞍馬天狗、水戸黄門、大岡越前、遠山の金さん、江戸を斬る、鬼平犯科帳、必殺シリーズ、子連れ狼、眠狂四郎、旗本退屈男、木枯し紋次郎、銭形平次、桃太郎侍など


アニメ、ドラマ

のらくろ、サザエさん、鉄腕アトム、君の名は、愛染かつら、ベン・ケーシーなど


フォークソング

岬めぐり、なごり雪、神田川、赤ちょうちん、戦争を知らない子供たち、あの素晴らしい愛をもう一度、風など


グループサウンズ

花の首飾り、小さなスナック、バン・バン・バン、好きさ好きさ好きさ、エメラルドの伝説、いつまでもいつまでも、夕陽が泣いている、ブルー・シャトウ、フリフリ、思い出の渚、風が泣いている、亜麻色の髪の乙女など


たくさん雑談のネタを紹介しましたが、中には「テレビを見ていなかった」「流行なんて興味がなかった」とおっしゃるご利用者様も多いです。その場合は故郷や子供の頃の話、仕事の話など別の話題を考え、どんなご利用者様からもたくさん話を引き出して「自分は一人じゃない」と感じていただくことが一番大事です。
多様な文化を持ついくつもの世代が関わることが出来るのが介護現場。介護現場は歴史の生き証人がたくさん揃い「知識の宝庫」にあふれています。雑談でも何でも「温故知新」(故きを温ねて新しきを知る)を実践できるのが介護現場と言えます。ケアは介護技術だけでなく、言葉かけやコミュニケーション能力も求められます。ご利用者様から「気軽に話しやすい」「一緒にいて楽しい」と思ってもらえるよう、雑談上手を目指しましょう。


参考:
・布施 克彦「介護現場で使える会話の引き出し便利帖」翔泳社

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