飲食店経営は、非常に難しいですね。実際にお店を開けてみないことには、どれくらいのお客様が来店し、いくらの売り上げになるかさっぱり分からないからです。給料日後の金曜日、気候もバッチリという日なのに売上が全然伸びなかったり、その逆だったりと、なかなか売上予測を立てるのは難しいかもしれません。
でも、だからと言って「シミュレーションをしたり計画を立てたりしなくて良い」ということにはなりません。フタを開けてみないと分からない経営では、ギャンブルと同じです。飲食店経営では、しっかりと自店の目標客数、客単価を設定して、売上予測を立てていきましょう。
飲食店の公式と言えば、「売上=客数×客単価」ですね。
毎月の売上目標は立てているが、客数と客単価には細かく分解していない、という経営者もいらっしゃるでしょう。でも、この考え方は非常に危険です。
仮に売上目標が300万円/月の店舗Aがあり、先月は無事に目標を達成できたとしましょう。「売上目標を達成したから、何も問題が無い」のかと言うと、そうではありません。
この店の経営者は、「客単価?分からないけど、創業時と同じ1人3,000円くらいじゃないの?」とおっしゃいますが、先月の客単価実績は5,000円だったのです。
経営者の頭の中では
「売上300万円=3,000円×1,000人」で売上目標を達成したと思っていましたが、実際は「売上300万円=5,000円×600人」で達成していたのです。
300万円の売上目標を達成したのは喜ばしいのですが、開業当初の客単価3,000円から1年後の今は5,000円まで67%も高くなってしまっていました。結果、このお店は「おいしいけど、少し高いよね。」という評価をお客様からされてしまい、徐々に客足が遠のき、半年後には閉店に追い込まれてしまいました。
このA店のように、売上目標を達成しているから満足してしまい、客数と客単価のコントロールをしなかったために閉店せざるを得なくなった、という店舗は多くあります。
こうならないように、飲食店では、実際にメニューを開き、「自分がこの店に客として来たら、これとこの料理を頼んで、お酒はこれを飲むな。お代わりを1回して、〆はこのデザート。」などのように、自身が考えるベストオーダーを組んでみましょう。出来れば、メインターゲットの性別・年齢層を想定して考えてみる以外に、女性バージョン、別の年齢層バージョンでもオーダーセットを考えてみましょう。
次に、各ベストオーダーの金額を計算してみてください。この業態の飲食店ではいくらの客単価がベスト、などという考え方はできませんが、これが、恐らくあなたの店の客層別理想的客単価です。
A店のように、開業初期は3,000円の客単価でお客様に喜ばれていたのに、1年も経たずして5,000円まで単価が上がってしまっている、ということは、明らかに客層もかわってしまっているはずです。客層が変わるということは、これまで喜んで店に来てくださっていたお客様が遠ざかって行ってしまった、ということですね。3,000円の客単価でお客様に喜ばれていた店の立地特性では、5,000円を支払えるお客様の層が薄い可能性があります。
飲食店では客離れを起こさないためにも、このように「想定客層ごとのベストオーダー」を組んでみて、それぞれのお客様の会計金額がその想定客単価からかけ離れてしまっていないか、を常に注視しておくことが重要です。
客単価が想定できたら、次に客数の想定です。客数は、あなたのお店がオフィス立地なのか、郊外型立地なのか、商業店舗立地なのかなど、立地によって曜日変動が大きくなります。
オフィス立地の場合は、当然ながら月~金曜日は好調、土日は絶不調。
郊外型立地の場合は、土日と遅い時間帯は絶好調、平日の日中は不調。
商業店舗立地の場合は、土日は絶好調、平日はやや不調。
などです。
レジのジャーナルや会計ソフトなどから、過去の客数を確認できる場合には数字を拾ってみてください。立地によっては、客数が平日と土日で倍以上も違うこともありますよね?
「今月は30日まであるから、60人×30日の1,800名が集客目標。」という粗い計画ではなく、「今月は平日が20日、土日が8日、祝日が2日あるから、客数は平日50名×20日+土日祝120名×10日=2,200名かな。」というように、しっかりと曜日を勘案して計画を立てることが必要です。
先ほど計算した「ベストオーダーの客単価×今月の集客数=今月の売上目標」となるはずです。
ふたを開けてみないと分からない、ではなく、しっかりと土日の日数や近隣のイベント情報なども加味しながら、売上目標を立てるようにしていきましょう。
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