介護現場の用語集

2022年8月29日公開

バーセルインデックス(Barthel Index)

ばーせるいんでっくす

バーセルインデックス(Barthel Index:BI)とは、ご利用者様の日常生活動作(ADL)を評価するために用いられる指標のことです。食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、歩行(移動)、階段昇降、更衣、排便コントロール、排尿コントロールの10項目で構成されており、各項目を自立度に応じて採点し、評価します。継続的にバーセルインデックスを用いて評価することで、ADLの維持・改善の状況を客観的に捉えられるようになります。

バーセルインデックスの評価方法

バーセルインデックスでは、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、歩行(移動)、階段昇降、更衣、排便コントロール、排尿コントロールの10項目をそれぞれの自立度に応じて15点・10点・5点・0点と採点していきます。全て自立の場合は100点、全て介助の場合は0点となり、トータルの点数が高いほど自立度が高いことを表しています。各項目での評価基準については以下の通りです。

■食事
10点:手の届くところに食べ物を置けば、トレイやテーブルから1人で食事ができる。必要な場合は介護器具を自分でつけ、適切な時間内で食事を終えられる
5点:食べ物を切る必要があるなど、部分介助が必要
0点:全介助

■移乗
15点:車椅子で安全にベッドに近づき、ブレーキをかけ、フットレストを上げてベッドに移り、臥位になれる。再び起きて車椅子を適切な位置に置き、腰をかけられる
10点:部分介助もしくは監視が必要
5点:座ることはできるが移動は全介助
0点:全介助

■整容
5点:洗面、歯磨き、整髪、ひげそりをご利用者様自身で行える
0点:全介助

■トイレ動作
10点:衣服の操作、後始末までご利用者様自身で行える。ポータブル便器を用いている場合は、便器の洗浄まで行える
5点:身体を支える必要があるなど部分介助が必要
0点:全介助

■入浴
5点:ご利用者様自身で浴槽につかる、シャワーを使うことができる
0点:全介助

■歩行(移動)
15点:45メートル以上平地歩行が可能(補装具の使用は可、車椅子・歩行器は不可)
10点:介助や監視があれば45メートルの平地歩行が可能
5点:歩行不能の場合、車椅子をうまく操作して少なくとも45メートルは移動できる
0点:全介助

■階段昇降
10点:ご利用者様一人で階段を上り下りできる(手すり・杖の使用も可)
5点:介助または監視が必要
0点:全介助

■更衣
10点:ご利用者様自身で靴の脱ぎ履きやファスナーの上げ下げ、装具の着脱を含め着替えができる
5点:部分介助が必要なものの、適切な時間内に半分以上の部分をご利用者様自身で行える
0点:全介助

■排便コントロール
10点:失禁なし。ご利用者様自身が浣腸・座薬の取り扱いも行える
5点:時々失禁あり。浣腸・座薬の取り扱いには介助が必要
0点:全介助

■排尿コントロール
10点:失禁なし
5点:時々失禁あり。収尿器の取り扱いに介助を要する場合も含む
0点:全介助

バーセルインデックスと介護報酬におけるADL維持等加算

令和3年度介護報酬改定において、ADL維持等加算が拡充され、単位数が10倍に引き上げられるとともに算定内容も緩和されました。2021年4月以降のADL維持等加算の内容については以下の通りです。

ADL維持等加算
単位:(Ⅰ)30単位/月、(Ⅱ)60単位/月

◆算定要件
ADL維持等加算(Ⅰ)

  1. 事業所の評価対象利用期間が6カ月を超えるご利用者様の総数が10名以上
  2. ご利用者様全員が利用開始月とその翌月から起算して6カ月目においてバーセルインデックスを適切に評価できるスタッフがADL値を測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省に提出する
  3. 利用開始月の翌月から起算して6カ月目の月に測定したADL値から利用開始月に測定したADL値を控除して得た値に、初月のADL値や要介護認定の状況に応じて一定の値を加えたADL利得(調整済ADL利得)の上位および下位それぞれ1割の方を除く評価対象者のADL利得を平均して得た値が1以上であること。
ADL維持等加算(Ⅱ)
上記1,2の要件を満たし、評価対象利用者のADL利得を平均して得た値(加算(Ⅰ)の3.と同様に算出した値)が2以上であること

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