洗浄の基礎知識

汚れの種類

汚れの種類

「汚れ」ってどんなもの?


洗浄対象物に付着する汚れの大半は複合汚れで、落ちにくい性質を持っています。対象物に付着している汚れの種類を把握することが、効果的な洗浄のポイントになります。

有機汚れを例にとると・・・

有機汚れを例にした「汚れ」の図。汚れの度合のしつこいものから順にガスレンジや床などについたこげつき油、調理器具・調理台についた油汚れ、軽い汚れの冷蔵庫についた手垢がある。

落としにくい汚れと洗浄特性


特に落としにくい汚れには、熱変性した油、乾燥したデンプン、熱変性して凝固したタンパク質が挙げられます。このような汚れは、洗浄特性を十分に理解したうえでの洗浄が必要です。

汚れ

代表的食品

汚れの性質

効果的な落とし方

油脂

牛脂
豚脂
サラダ油

固体油…主に動物脂
液体油…主に植物油
熱変性すると洗浄が困難になる
⇒変性油

洗浄温度が高いほど、除去が容易(50℃以上)
熱変性した油は界面活性剤+アルカリ剤+溶剤での洗浄が効果的


デンプン

米飯
小麦粉
じゃがいも

油米飯が乾燥してひからびると、極めて落としにくくなる

使用後の食器は、水またはお湯につけておくことで汚れが落としやすくなる
乾燥したデンプンはアルカリ剤での洗浄が効果的


タンパク質


たまご
牛乳
血液

油熱変性して凝固すると水に不溶となる
⇒変性タンパク 

熱変性したタンパクはアルカリ剤+溶剤での洗浄が効果的


店舗の汚れ(例:レストラン)


店舗の汚れは様々です。洗浄対象物にどのような汚れが付着しているかを理解する必要があります。

レストランを例にした施設整備の汚れを示すイラスト。【壁・天井】ホコリ・手垢・ヤニ汚れ 【トイレ】し尿・鉄サビ 【手指】皮脂・汗・垢(角質)・ホコリ・食材 【レンジ・フード周り】変性油・こげつき 【フライヤー】油・変性油 【厨房床】食品クズ・油・ホコリ 【排水溝】食品クズ・油・臭気 【調理台周り】油・食材 【食器】油脂・デンプン・タンパク質 【客席床】ホコリ・泥 【テーブル】手垢・食材 【ガラス】ホコリ・手垢・油

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