飲食店を経営するからには、利益を出したいですね。利益を出すためには、たくさんのお客様に来ていただきたいのですが、自分が開業しようとする飲食店の坪数に対して、いったい何席くらい客席を設けたら良いのか、ということは、あまり想像できないのではないでしょうか?
飲食店の席数を検討する際には、「店全体の坪数」ではなく、「客席の坪数」から計算されることをおすすめします。
飲食店は、業態によって「厨房面積比率」が大きく異なるからです。お酒主体のバーと、料理主体のテーブルレストランでは、必要な厨房の大きさが違います。自店の客席数を検討する際は、この厨房面積比率を考慮した上で計算をするほうが良いでしょう。
厨房面積比率の目安は、
程度でしょう。もちろん、日本酒の品揃えは抜群だが、アテは乾きものや缶詰しか出さないという居酒屋の厨房比率は10%で十分でしょうし、ビーフストロガノフが有名なバーは厨房比率をもう少し大きくとるべきでしょう。あくまで上記は目安としてください。
次に、客席坪あたり席数の目安は、
程度でしょう。
実際に客席面積を基に席数を計算してみると、
となります。自店の席数を「店全体の坪数」を基に計算してしまうと、実態とずれたものになってしまうので、注意が必要ですね。
また、スケルトンから内装設計を行う場合には、設計図面を引いてもらう際に、レイアウトだけでなく、どのような根拠で席数を決めたのか、お客様の導線はこれがベターなのか、などを設計事務所にしっかりと質問されることをおすすめします。「あ、このお客様はかなり現場のことを分かっているな。」と思わせることで、先方も手抜きをせず、さらに良いプランを出してくれる可能性もあります。
ご自分の店の席数にある程度目途がついたら、その客数を基に売上や粗利のシミュレーションをしてみましょう。例えば、先ほどの大衆型居酒屋55席の店をオープンするとします。海鮮居酒屋なので、客単価は少し高めの3,600円。回転率は2回転とします。
1日の売上=3,600円×55席×2回転=39万6,000円
となりました。1日に40万円も売り上げられれば、1ヶ月で1,200万円。かなり儲けられそうですね!
と言いたいところですが、この計算は甘すぎます。客席数は55、回転率は2というところは問題ないのですが、「客席稼働率」という考え方を入れていないからです。
客席稼働率とは、「店にある客席の中で、何%のイスが実際に埋まっているか」という考え方です。55席ある居酒屋においても、全てのイスにお客様が座られていることはまずありませんよね?4人がけテーブルに2人だけで座っていたり、カウンター客の間に空席があったりするのが当然です。
つまり、売上予測を考える際には、席数と回転率だけでなく、この客席稼働率もかけないといけないのです。客席稼働率を70%程度で設定し計算してみると
1日の売上=3,600円×55席×客席稼働率70%×2回転=約27万7,000円
ということになりました。安易に計算するよりも、1日の売上が12万円も減ってしまいましたが、これが現実です。設計図面を見た際に、客席数55席だから1日40万円の売上!などと色めき立っていてはいけないのです。
飲食店においては、客席坪数あたりの客席数目安があることはご理解いただけましたか。店舗面積の関係でこの席数自体を増やすことはできませんが、経営の視点では、客席稼働率と回転率を高めることで、売上と利益を伸ばしていくことになります。
ランチ時は知らないお客様同士でも出来るだけ相席をお願いする、2人連れのお客様には4人がけテーブルではなくカウンターに座っていただく、テーブル席は4名用を購入せず、2名用を2つ組み合わせることで4名分テーブルとする、一定時間注文が無いお客様には、次のお客様に席を譲っていただくなど、客席稼働率と回転率を高める工夫は色々とできます。
某有名ラーメン店では、相席を許可すると次回使える煮タマゴ無料券などがもらえるため、お客様が積極的に相席OKの雰囲気を店員に出してくれています。理想的ですね。
あなたのお店でも、客席稼働率を高めるためのアイディアをぜひ考えてみてください。
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