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介護現場の用語集

看取り

みとり

看取りとは、近い将来亡くなることが避けられないと判断された人に対して、身体的苦痛や精神的苦痛を緩和・軽減しながら、最期まで自分らしい生活ができるように支援することです。介護現場においては、施設・事業所のご利用者様が亡くなる瞬間まで尊厳のある生活を送れるよう介護・介助することを「看取り介護」と呼びます。

看取り介護とターミナルケアの違い

看取り介護とターミナルケアは、死期が近いとされている人を対象に行う点は同じですが、医療的行為であるかどうかが異なります。ターミナルケアは終末期医療とも呼ばれ、本人の意思に基づく死の迎え方が実現できるよう、心身の苦痛を緩和するために薬を投与するといった医療的なケアを行うことです。一方看取り介護は、食事や排泄といったご利用者様の日常生活のケアやご家族のサポートを行うことを指します。

看取り介護の流れ

看取り介護は一般的に、「適応期」「安定期」「不安定・低下期」「看取り期」「看取り・看取り後」の5段階に分かれます。

適応期

適応期は、ご利用者様が介護施設に入所して職員と関係性を構築し、新しい生活環境に慣れていく時期です。この段階では、施設の理念や看取り介護の指針、施設で対応できる範囲と内容をご利用者様に説明し、理解を促します。また、終末期医療のあり方について情報提供を行い、ご利用者様に最期まで自分らしく生きるための死生観を醸成してもらうことも大切です。

入所から1カ月ほど経ったら、施設の生活についてご利用者様やご家族に希望・要望を確認します。また、日頃の関わりを通じて、終末期の迎え方についても意思確認をしておきます。

安定期

安定期は、ご利用者様の入所から半年程度が経って、入所時に作成したケアプランを更新する時期です。施設で一定期間を過ごした上での意識変化や今後の生活について、ご利用者様やご家族の希望を把握します。そして、その意向を踏まえて看取り介護の中・長期的な目標設定やケアプランへの反映を実施します。

不安定・低下期

不安定・低下期は、ご利用者様に衰弱傾向が見られ始める時期です。今後の経過やいずれ予想される状態について、ご利用者様やご家族に伝える機会を設け、情報提供を行います。また、施設で対応できる医療提供と、ご利用者様やご家族が希望する支援とのすり合わせも実施します。
 
今後について説明を受けたご利用者様は死期が近づいていることへの強い不安や恐怖を感じるため、職員によるフォローも欠かせません。家族間の意思決定についてはキーパーソンに調整を依頼し、必要に応じて支援することが重要になります。

看取り期

看取り期は、食事量や水分摂取量が低下し、ご利用者様の心身状態の回復が望めなくなる時期です。ご利用者様やご家族に、医師の診断内容や今後想定される経過、状態について具体的に説明します。日常の業務としては、ご利用者様の日々の様子を関係各所に報告し、ご本人やご家族の受け止め方や気持ちの揺れなどに寄り添うことが大切です。また、施設で提供する環境やケアについての説明を行い、看取り介護へ同意してもらいます。看取り期全体を通して、ご利用者様やご家族が死を受容し、ご利用様に合った最期が迎えられるように援助します。

看取り・看取り後

看取りの際は、ご利用者様とご家族が悔いのないひとときが持てるよう、身内だけで過ごせる空間を準備します。ご利用様がご逝去されたら、ご家族の状況を鑑みながら死後の処置を行いましょう。看取り後は、ご家族のグリーフケア(心理的支援)を行いながら必要な手続きが進むよう支援します。

介護スタッフ様に求められる看取り介護の支援内容

看取り介護において介護スタッフ様に求められる支援は、以下のような内容になります。

  • 環境整備(個室への移動や室温調整など)
  • 食事、排泄介助、清潔保持の提供
  • 身体・精神的緩和ケアと安楽な体位の工夫
  • コミュニケーション(十分な意思疎通を図る)
  • 状態観察(適宜、容体の確認のための頻回な訪室)、経過記録の記載
  • 随時のご家族への説明と不安への対応
  • カンファレンスへの参加
  • 死後の処置(エンゼルケア)

看取り介護加算とは

看取り介護加算は、ご利用者様やそのご家族の意思を尊重した形で、人生の最終段階におけるケアを実践する場合に算定される加算です。

2021年度(令和3年度)の介護報酬改定では、看取り介護加算の要件に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に沿った取り組みを実施する旨が追加されました。同ガイドラインでは、終末期における医療・ケアの在り方や方針決定の方法について定められています。

算定要件

  • 「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うこと
  • 看取りに関する協議の場の参加者として、生活相談員を明記すること
  • 施設サービス計画の作成にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めること

単位数

看取り介護加算(Ⅰ)

死亡日45日前~31日前 72単位/日
死亡日30日前~4日前 144単位/日
死亡日前々日、前日 680単位/日
死亡日 1,280単位/日

看取り介護加算(Ⅱ)

死亡日45日前~31日前 72単位/日
死亡日30日前~4日前 144単位/日
死亡日前々日、前日 780単位/日
死亡日 1,580単位/日

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