介護現場の用語集

中水準消毒薬

ちゅうすいじゅんしょうどくやく

中水準消毒薬とは、殺滅できる微生物の種類の範囲(抗菌スペクトル)が消毒薬の分類のうち中程度の消毒薬です。微生物は種類によって消毒薬に抵抗する性質(消毒薬抵抗性)の強さが異なるため、消毒薬を選ぶ際は抗菌スペクトルと微生物の消毒薬抵抗性を意識することが重要になります。

消毒レベルによる消毒薬の分類

消毒薬は、抗菌スペクトルの広い順に「高水準消毒薬」「中水準消毒薬」「低水準消毒薬」の3つに分類されます。
 
中水準消毒薬に該当するのは、次亜塩素酸ナトリウムやポビドンヨード、アルコールです。次亜塩素酸ナトリウムは、高水準消毒液と同等の抗菌スペクトルがありますが、消毒の対象に有機物が付着していると効力が低下しやすいため、中水準消毒薬に分類されています。

【微生物の消毒薬抵抗性の強さと消毒薬の抗菌スペクトル】

 微生物の消毒薬抵抗性の強さ、および消毒薬の抗菌スペクトルを表した図。消毒薬に対する抵抗性が強い順に、細菌芽胞、ウイルス・結核菌、糸状真菌、MRSAや大腸菌などの一般細菌、カンジダ等の酵母様真菌が並んでいる。  次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒薬は、一般細菌、酵母様真菌から細菌芽胞まで広く有効。  次に広いスペクトルを示すのは、ポビドンヨードやアルコール(消毒用エタノール・イソプロピルアルコール)で、一般細菌、酵母様真菌からウイルス・結核菌まで有効。  塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンなどの低水準消毒薬は、一般細菌、酵母様真菌に有効。

中水準消毒薬の特徴

中水準消毒薬は結核菌や栄養型細菌、ほとんどのウイルス・真菌を殺滅することができます。しかし、細胞の生活環境が悪くなると形成される芽胞は加熱や乾燥、薬剤などに対する強い抵抗性があるため、中水準消毒薬では必ずしも殺滅できません。

中水準消毒液の次亜塩素酸ナトリウムは嘔吐物や排泄物などの汚物処理に使用されています。また、アルコールは手指消毒、ポビドンヨードは皮膚消毒やうがい薬などの殺菌が主な用途です。
 
次亜塩素酸ナトリウムで清拭する際は、脱色などの材質劣化を防止するために消毒後の水拭きなどが必要です。

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