食材の取り扱い
納品された原材料は細菌に汚染されていることが前提。そのため、二次汚染防止の配慮が必要です。
原材料は使用前に、傷みや異物混入源がないことを確認しましょう。
※下処理後の食材を一時保管する場合は、袋に入れる、ラップをかけるなどして、ドリップによる周辺への二次汚染を防ぎます。
常温解凍や洗浄用シンクでの解凍など、不適切な解凍を行うと、細菌が繁殖する、食品が二次汚染されるなどの原因になります。「冷蔵庫での低温解凍」を基本とし、急ぐ場合は「飲用適の流水」で衛生的な解凍をしましょう。
再冷凍は不衛生なうえ、
鮮度も落ちます。
加熱調理する食材は十分に加熱しましょう。ほとんどの食中毒菌は、75℃の状態で1分間以上加熱することで死滅します。料理ごとに中心温度計を用いて、中心部を75℃の状態で1分間以上加熱できるように温度管理しましょう(ウイルス対策としては、85℃~90℃の状態で90秒間以上の加熱が必要です)。
記録を行うと、安全性に関わる問題が発生した場合に、管理状況をさかのぼって原因を突き止めやすくなります。
油温が設定した温度以上になっていることを確認します。
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調理中に中心温度が75℃以上に達していることを確認し、その時点からさらに1分間以上加熱を続けます。
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作業中も、油温が設定温度以上であることを繰り返し確認します。
調理中に中心温度が75℃以上に達していることを確認します。
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その時点からさらに1分間以上加熱を続けます。
※中心温度の測定は、最も熱が通りにくい場所または食材で行います。
調理中に最も熱が通りにくい具材を選び、中心温度が75℃以上に達していることを確認します。
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その時点からさらに1分間以上加熱を続けます。
※中心温度を測定できるような具材がない場合は、調理釜の中心付近の温度を測定します。
非加熱調理食品は基本的に殺菌工程がないため、下記のポイントを守り、取り扱いには特に注意しましょう。
加熱を行わないでそのまま提供するサラダ、カットフルーツ、刺身、生ハムなどのことです。
きれいに見える野菜でも菌が付着している可能性があります。野菜の洗浄・殺菌を怠ることで、異物混入・食中毒を引き起こす恐れがあります。正しい野菜の洗浄・殺菌を行いましょう。
※野菜の洗浄をする前に、専用シンクや野菜を浸す容器はしっかり洗浄しましょう。
野菜を流水で3回以上水洗いします。
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中性洗剤で洗います。
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流水で十分すすぎ洗いをします。
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必要に応じて、次亜塩素酸ナトリウムなどで殺菌したあと、流水で十分すすぎ洗いをします(次亜塩素酸ナトリウム 200mg/ℓで5分間または100mg/ℓで10分間)*。
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水切りをします。
*出典:厚生労働省 大量調理施設衛生管理マニュアル次亜塩素酸ナトリウム溶液(200mg/ℓで5分間又は100mg/ℓで10分間)又はこれと同等の効果を有する亜塩素酸水(きのこ類を除く。)、亜塩素酸ナトリウム溶液(生食用野菜に限る。)、過酢酸製剤、次亜塩素酸水並びに食品添加物として使用できる有機酸溶液。これらを使用する場合、食品衛生法で規定する「食品、添加物等の規格基準」を遵守すること。
加熱して殺菌する工程がないので、必ず衛生手袋を着用して取り扱いましょう。