飲食店の経営の公式は、「売上=客数×客単価」です。売上を上げて、もっと儲けたいと考えるならば、お客様の数を増やすことが必要です。が、ここで1つ落とし穴があります。「飲食店では、客席数以上のお客様に着席をしていただけない」のです。
当たり前ですが、客席数が30席しかない飲食店では、30人しか座っていただけません。30人のお客様がご来店中で、31人目のお客様が来られたら、お待ちいただくか、ご遠慮させていただくかのどちらかです。
飲食店では、ランチタイムの11時45分~13時15分、ディナータイムの19時~21時30分までの計4時間くらいしかピークタイム(忙しい時間帯)がないところが多いでしょう。
つまり、このピークタイム中にどれだけお客様の回転率を高められるか、が売上・利益に直結するのです。あまりお待たせすると、お客様は他の店に逃げて行ってしまいますからね。
ではまず、「回転率」とは何かを改めて見てみましょう。
回転率=お客様の数÷客席数
ですね。仮に客席数が30人しかない店に、1日で60名のお客様が来店されたとなると、その店の回転率は60÷30で「1日2回転する店」ということになります。正式には、率は%で表現するものなので200%と言うべきでしょうが、飲食業界では「この店の回転率は2回」などのように回数で表現します。少し粗いですが、「回転率=回転数」と捉えてください。
では、飲食店における回転率目標は、どれくらいに設定したら良いでしょうか?実はこれは、業態によってずいぶんと変わってきます。
お客様1人あたりの粗利額が低いファストフードなどの業態では、「薄利多売」を実現しなければなりません。居酒屋などでは「中利中売」、フレンチなどでは「厚利少売」です。
客席数が30の牛丼屋で、1日30回転すれば、客数は900人/日、客単価が400円だとすると、36万円/日の売上となります。
客席数が30の居酒屋で1日2回転すれば、客数は60人/日、客単価3,000円で18万円/日の売上。
客席数30のフレンチでは1日1回転でも客単価が1万円なので、30万円/日の売上となります。
一概には言えませんが、粗利率は牛丼店で62%程度、居酒屋で65%程度、フレンチで70%程度のところが多いでしょう。
ちなみに、牛丼店の元祖、𠮷野家は
という状況で、年商1億円を達成するためにどうしたら良いのか、をとことん研究して作られたとのことです。
年商1億円を達成するためには、1日8時間営業で1,000人のお客様に食べてもらわないと間に合わない、ということで回転率は脅威の67回を目指します。つまり、7分に1回お客様が入れ替わらないといけないのです。
この「高回転率」を実現するために𠮷野家が考え出したのが、「早い・安い・うまい」というキャッチフレーズであることは有名です。
では、回転率を高めるためには、どのような工夫ができるのでしょうか?
回転率を高めるためには、
ということが必要となります。
居酒屋でランチ営業をしている店舗が回転率を高めるためには、座った瞬間に「本日のドンブリ」が黙っていても出るようにするなどの工夫をすれば、お客様が注文に迷うこともなく、食べるのも早く、お会計もスピーディに済ませられることでしょう。
逆に、お客様の数が少ないアイドルタイムにおいては、お客様の滞在時間を長くすることを狙っていきましょう。回転率を高めることとは真逆ですが、これは「あの店はいつもお客様でにぎわっているから、良い店に違いない。」と店前通行されている方に感じていただける、という販促効果があるからです。もちろん、「この店はゆっくりしていても全く嫌な顔をせず、笑顔でお冷をつぎ足してくれる。」とお客様に感じてもらえれば、顧客満足度もアップしますからね。
いかがでしょうか?飲食店においては、「ピークタイムは出来るだけお客様の滞在時間を短くし、回転率を高めること」、「アイドルタイムは出来るだけお客様の滞在時間を長くして、販促効果を高めること」を意識すれば良いのです。ぜひ、時間帯に合わせてお客様への対応を変えてみてくださいね。
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