飲食店を開業する際に、自己資金のみで足りたという方は、ほとんどいないでしょう。20坪程度の飲食店であっても、開業するためには1,000~1,500万円程度の費用が必要になるからです。
足りない開業資金はどうしたら良いのでしょうか?ほとんどの場合は「借り入れ」をすることになります。お金を借りる、というと銀行を思い浮かべられるでしょうが、実は、飲食店の開業資金は銀行はほとんど貸してくれません。「日本政策金融公庫」という政府系金融機関から借り入れることがほとんどです。
地方銀行、信用金庫も含めた「銀行」は経営実績がない場合、なかなか融資をしてくれないからです。飲食店開業を検討していて、資金が足りなさそうな方は、まずは日本政策金融公庫の門を叩いてみることをおすすめします。
日本政策金融公庫とは、以前は「国金」と言われていた政府系金融機関です。国民生活事業の創業支援として、創業計画の作成から資金調達までのサポートが行われています。令和4年度末時点で事業資金の融資先は119万先にのぼり、無担保融資の割合は全体の9割を超えているそうです。
国民生活事業では、全国152支店に「創業サポートデスク」が設置されており、どの地域の方でも相談がしやすくなっています。
創業計画書を融資審査官が見る際に、2つの前提があります。
1つ目は、「融資申請をしてくる企業は、まだ事業実績がなく財務データがない」
2つ目は、「取引実績がないために信用情報がない」
という2点です。
どういうことかと言うと、創業企業(今回はあなたの会社です)を評価する際には、まだ裏付けとなるデータが無いため、
この2点にポイントをおいて評価をするしかない、ということです。その2つを表現するのが「創業計画書」となるため、その内容は非常に重要です。誰かの見本を真似るのではなく、ご自分でしっかりと考え、記入していくことが必要となります。
「飲食店開業講座:オープンまでの流れと期間を見てみよう」でもご紹介しましたが、飲食店開業時には「コンセプト作り」が非常に重要です。「なぜ・何のために飲食店を開業しようとしているのか」から考えていただきたいとお伝えしましたが、これは正に、創業計画書の1番にある「創業の動機」部分に該当します。
1.創業動機は「自分は不器用だけど、なんとなく飲食店ならできると思った。」とか、「偶然親の遺産がたくさん入ったため。」などはもちろんダメです。こういう信念・理念があるので飲食店を創業したい、というご自身の想い、これまでにどのような準備をしてきたか、支援者からどのような協力を得られるのか、開業予定立地を選定した理由などをしっかりと書いてください。
2.経営者の略歴等は、過去に飲食業界で働いた経験がある場合には、勤務時の役職・待遇・実績などを具体的に記載し、自分の実力を客観的に伝えましょう。
3.取扱商品・サービスは、自分の「ウリ」を具体的かつ分かりやすく記載し、お店のイメージが湧くようにしましょう。「前職の取引先である肉の仲卸から良質な肉を直接仕入れられるので、お客様に安くて良いお肉を提供できる。」などです。
4.取引先・取引関係等には、出店予定の地域・エリアに応じた内容を書きましょう。店のターゲットとする顧客層(性別・年齢など)を周辺立地、環境を交えて具体的に記載しましょう。「知り合いの酒屋から掛けで日本酒を仕入れることができるので、キャッシュフローが楽に回せる。」など好条件も書いておくと良いでしょう。
7.必要な資金と調達方法
設備資金については、2社以上から相見積りをとり、添付することが必要です。相場観をつかむ意味でも、見積書を実際に複数とってみることをおすすめします。居抜きの場合には、造作譲渡費用を記入します。
実は、創業融資の「次の融資」は事業の見通しが見えてからでないと実行されにくいという現状があります。創業時にしっかりと事業計画を立てて、その計画通りの売上・利益を達成できるよう、日々実践していくことが飲食店経営には必要です。
飲食店創業時に、ほぼ間違いなく必要となる融資を受けるためにも、今日からしっかりとコンセプトを練り、事業計画を作成し始めましょう。
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