飲食店は開業から2年以内に60%以上が廃業すると言われています。飲食店開業希望者の多くが融資申請を行う日本政策金融公庫によると、1先あたりの平均融資残高は約703万円、その内無担保融資割合が85%を超えているそうです。
日本政策金融公庫の融資制度は、事業実績が無い飲食店創業者に無担保で融資をしてもらえる可能性があるという、本当にありがたい制度です。一方、融資を受けて飲食店を創業した人の半数以上が2年以内に廃業してしまっているだろうということは、日本政策金融公庫から借り入れた融資額のほとんどが返済できないままになっているということ、すなわち頑張って開業したお店は無くなり、借金だけが残っている状態に陥ってしまっている人が多いだろうということです。
借金だけが残りうつむいている状態のオーナーを想像すると、いたたまれない気持ちになりますね。
廃業してしまう飲食店には色々な理由や事情があるでしょうが、「開業(開店)までにお金をかけすぎてしまい、開業後の運転資金がすぐに底をついてしまった。」というケースが多いようです。
開業初日から次から次へとお客様がご来店され続け、売上も利益も右肩上がりで伸びていくという状態を想定していたが、現実は開業初月度の売上がほとんどゼロ、次月度も毎日数人しかお客様が来られないということなどはザラにあります。このように開業前の事業収支シミュレーションが甘い場合はすぐに運転資金が底をつき、廃業に追い込まれてしまうでしょう。ひどい場合は開業後半年で閉店ということなどもあります。
このような開業即廃業という状態に陥らないためには、開業までに出来るだけお金を使わないようにすることが大事です。長い間夢を見ていた飲食店をやっと開業できるとなると、つい新品の道具や什器・調理器具などを購入しようとしてしまうでしょうが、ここはグッと我慢です。
中古市場にはあなたが開業する飲食店と同じ業態で開業しておきながら、すぐに閉店に追い込まれてしまったお店が使っていた「新品に近い什器や調理器具」が溢れています。これらの中古品を購入することで開業までに使うお金を少なくする、つまり開業後の運転資金に使える現金を残しておくことができるのです。
また創業前に事業計画を立てている段階では、「店舗は居抜き物件を使うことで初期費用を安くしよう。」と堅実な考え方をしている人も、新築で坪単価が比較的安い物件を不動産仲介会社から紹介されてしまうと、一気にポーッとなり契約に向けて動いてしまうことがあります。新築物件を契約する際の落とし穴は「坪単価は居抜き物件と大きく変わらないが、保証金が高いことが多い」という点です。
保証金自体は賃貸契約満了時に償却分を除いて返ってくることが期待できますが、逆に言えば開業中はその保証金はオーナーに預けているため、自由に使うことができないのです。開業資金が全部で1,200万円でその内保証金に700万円も入れてしまう飲食店開業者もいますが、これはやりすぎと言えるでしょう。
保証金の額を低く抑えるためにも、店舗物件は居抜きなどを探していきましょう。オーナーに払う礼金についても交渉次第で減額あるいは無しにしてもらうことも可能です。
先ほどお伝えした通り、開業から3ヶ月間程度はお客様がほとんど来られないこともザラにあります。販促費をふんだんに使ってオープン告知ができる場合を除き、あなたが開業する飲食店のことは誰も知らないからです。毎日地道にチラシをポスティングしたり手配りしたりしながら、少しずつお客様の数を増やしていくことになります。
開業時の運転資金は、最低でも固定費の6ヶ月分以上を用意しておきましょう。固定費とは家賃やリース代金など、お客様が来られなくてもかかってくる費用のことです。
開業後の地道な努力により少しずつお客様の来店数が増えてきて、赤字額が減り黒字に転換するまではずっと耐える必要があります。黒字化がもう少しで見えてきたのに運転資金が底をついてしまったので、廃業せざるを得ないなどという状態を作らないためにも、開業前に使う現金は出来るだけ少なくしておくほうが良いのですね。
せっかく夢にまで見た飲食店をオープンしようとしているのですから、短期間で廃業してしまうことの無いようにしっかりと事業シミュレーションを行い、赤字の期間が長引いても堪え切れるように現金を残しておきましょう!
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