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「お客様用備品」の準備と利用で気を付けるべきこととは?

2024年10月29日 更新

まずは準備物のリストを作成しよう

店内には厨房から客席まであらゆるところで「備品」が活躍しますが、その中でも、今日はお客様満足度に直結する「お客様用備品」について考えてみましょう。

飲食店の業態により、準備すべきお客様用備品は変わってきます。
オープン直前に「あ、これがない」「これも買い忘れた!」と慌てないためにも、まずは自店で必要なお客様用備品のリストを作成されることをおすすめします。

リスト作成時には「絶対にこの備品はなくてはならない」という絶対必要マスト備品と、「できればあったほうがお客様の満足度がアップするだろうな」という、あれば満足ベター備品の2種類に分けて考えるとよいでしょう。

絶対必要マスト備品とは?

絶対に必要な備品の代表格は、例えばラーメン店だったら箸とレンゲ、ステーキ店だったらナイフとフォークなど、提供した料理を食べるためのもので「カトラリー」と呼ばれるものです。
カトラリーとは、本来はナイフ・フォーク・スプーンなどのシルバー類を指す言葉ですが、日本では箸やレンゲなども含めて、食べるための道具全般を指すことが多いようです。

あらかじめカトラリーボックスに入れて座席に用意しておく場合には、思い切って多くの数を入れておくと良いでしょう。カトラリーが足りなくて店員に伝えるのは、お客様にとってもストレスです。またリターナブル箸(何度も洗って使える箸)の使用に抵抗がある方もいらっしゃるため、ラーメン店などでは、箸立てに割りばしを入れておくと良いでしょう。

あれば満足ベター備品とは?

あれば満足ベター備品をすべて挙げるのは難しいところです。ここではマストとも言える備品と対比しながら、あれば満足ベター備品を紹介します。

テーブルレストランではほぼマスト備品と言えるのがおしぼりや紙ナプキンです。ラーメン店では準備されていないことも多いですが、その場合でもボックスティッシュや紙ナプキンなどを設置しておくことをおすすめします。
紙おしぼりは、ディナー時は厚手でしっかりとしたものを、ランチ時は少し薄めのリーズナブルなものを提供するなど、コストも考えて使い分けるのも良いでしょう。

メニュー表もほぼマストのベター備品です。グランドメニューにない限定商品を店内の壁などに掲出する際は、必ず複数個所に貼り、すべての客席から見えるようなっているかを確認しましょう。他のお客様が美味しそうに食べている商品をメニューブックや店内掲示から見つけられないというのはお客様にとってかなりのストレスです。

その他、調味料(カスター)や爪楊枝、紙エプロン、伝票入れ、手指消毒剤なども客席にあると良いですね。店舗入り口の傘立て(傘用ビニール袋)やレジ前の釣銭トレー、荷物入れのカゴやブランケットなどの手配もお忘れなく。

トイレへのサニタリーボックスの設置はマストと言えますが、マウスウォッシュや生理用品などを提供することで顧客満足度を上げているお店もあります。

ファミリー向け店舗では、お子さま用の小さなカトラリーや、プラスチック製のスプーン・フォーク・お皿・コップ、子どもイスなどを用意しておくとお客様に喜ばれます。Webサイトや店舗入り口などに「お子さま用の食器・イスなどご用意あります!」と書いておくと、お子様連れの方には非常にウケがいいはずです。

調味料(カスター)の数と設置場所には要注意

最近は「味変(あじへん)」といって、料理を召し上がっている途中に自分好みの調味料を使うことで、さらに自分好みの味にカスタマイズして食べられるお客様が増えています。

特にラーメン店などでは、「最初はそのまま、1/3食べた時点で黒胡椒をかけて、2/3の時点でスダチを絞って召し上がってみてください」などと店舗側が味変を推奨しているケースも多いため、味変推奨店以外でもお客様が調味料を使って味変を楽しまれることが多くなっています。

ここで頻発する問題が、「味変をしたいのに、自分の手の届くところに調味料(カスターセット)がない」ということです。他のお客様に頭を下げながら調味料を取るのは嫌だし、自分が食べている最中に急に他人の手がニョキっと伸びてくるのは不快だ、ということですね。これではお客様の不満足度が上がってしまいます。

カスターセットを数多くそろえるのは費用がかかるため大変ですが、カウンターにはお客様2名に1セット、調味料(カスターセット)を設置することをおすすめします。もちろんテーブルにも各1セットです。

こうすることでお客様は他の方の目の前に手を伸ばすことなく調味料を手に取ることができるため、思う存分味変を楽しむことができるのです。もちろんラーメン店だけでなく、イタリアンのホットオイル(辛いオリーブオイル)、とんかつのソース、サラダ用のドレッシングなども同様です。

今回のテーマからは少し逸れますが、お客様は店舗側が調理をした味付けのままで食べ終わるよりも、自分好みに味変を行ったほうが味に関する満足度が高いという傾向にあるようです。必ず、調味料(カスターセット)はお客様が無理なく手に取っていただける場所に多めに設置しましょう。

調味料(カスターセット)はできるだけ頻度高く洗浄・入れ替えを行おう

飲食店で調味料(カスターセット)を使おうと手に取ったらベタベタしていたり、しょう油入れの蓋が固まっていたり、ラー油を使ったら確実に古い臭いがしたりした経験はありませんか?

これらは、毎日の業務終了後にしっかりと調味料を入れ替えたり容器を洗浄したりしていないことが原因で発生したはずです。毎日最後のお客様を送り出した後はヘトヘトに疲れてしまうことは十分理解できますが、美味しい料理を期待してお客様が来てくださるわけですから、しっかりと毎日のルーティンとしておきましょう。

お皿やグラスのチップ(破損・欠け)は絶対に使わない

毎日営業をしていると、お皿やグラスがチップしてしまうことは日常茶飯事です。店舗側としては、「これくらいの小さな欠けならば問題ないだろう。もったいないし、そのまま使ってしまおう」となりがちですが、これはご法度です。

お客様がけがをしてしまう危険性もありますし、なによりも印象が悪くなってしまいます。もったいないですが、少しでもチップしてしまった食器類は絶対にお客様に提供しないようにしましょう。

備品類は無料だからといって疎かにしない

店舗設置の備品や調味料は、コストにはなれどもそれ自体にはお金を支払っていただけないため、どうしても疎かにしてしまいがちです。でもお客様に「このお店はおいしいだけでなく気分がいい」と感じていただけるかどうかは、料理の質だけでなく、備品や調味料、そして接客もすべて含めて総合的に判断されます。

無料で提供しているんだから少しは我慢してくれ、ではなく、その無料のサービスも含めてお客様に判断されているのだ、ということをしっかりと認識して、備品類の準備をし、上手に利用していきましょう。

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