介護現場の用語集

排せつ支援加算

はいせつしえんかさん

排せつ支援加算とは、特定のご利用者様に対して排泄状態の改善に関する支援計画を作成し、ご利用者様の症状の改善が見られた場合に算定される加算です。2018年(平成30年度)の介護報酬改定により導入されました。2021年度(令和3年度)の介護報酬改定では、介護の質の向上につながる取組をより一層進められるよう、排泄の状態の改善等(アウトカム)を評価する新たな区分が創設されました。

対象となるサービス

特別養護老人ホーム(特養)介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設(老健)介護医療院、看護小規模多機能型居宅介護 

算定要件等

排せつ支援加算の算定要件は、入居者の排尿・排便の改善状態等によって以下の(Ⅰ)~(Ⅲ)に分かれています。 

排せつ支援加算(Ⅰ)の算定要件

(1)排泄に介護を要する入所者等ごとに、要介護状態の軽減の見込みについて医師または医師と連携した看護師が施設入所時等に評価するとともに少なくとも6カ月に1回評価を行い、その評価結果等を厚生労働省に提出した上で排泄支援に活用していること。 
 
(2)(1)の評価の結果、適切な対応を行うことにより、要介護状態の軽減が見込まれる者について、医師、看護師、介護支援専門員等が共同して、排泄に介護を要する原因を分析して支援計画を作成し、計画に基づく支援を継続して実施していること。 

(3)(1)の評価に基づき、少なくとも3カ月に1回、入所者等ごとに支援計画を見直していること。 

排せつ支援加算(Ⅱ)の算定要件

加算(Ⅰ)の要件に加えて、以下要件を満たすこと。 
要介護状態の軽減が見込まれる入所者について、施設入所時等と比較して排尿・排便の状態の少なくとも一方が改善するとともに、いずれにも悪化がない、または、おむつ使用ありから使用なしに改善していること。 

排せつ支援加算(Ⅲ)の算定要件

加算(Ⅰ)の要件に加えて、以下要件を満たすこと。
要介護状態の軽減が見込まれる者について、施設入所時等と比較して排尿・排便の状態の少なくとも一方が改善するとともに、いずれにも悪化がなく、かつ、おむつ使用ありから使用なしに改善していること。 

単位数

排せつ支援加算(Ⅰ) 10単位/月
排せつ支援加算(Ⅱ) 15単位/月
排せつ支援加算(Ⅲ) 20単位/月
※(Ⅰ)~(Ⅲ)は併算不可 

排泄支援の内容

排せつ支援加算の狙いは、排泄の自立に向けた取り組みの促進です。ご利用者様の排泄状態が改善すること(ご利用者様が一人でトイレに行けるようになるなど)で、より快適な生活の実現を目指しています。排泄支援は、「排せつの状態に関するスクリーニング・支援計画書」に記入した内容に基づいて行います。 

排せつの状態に関するスクリーニング・支援計画書の画像。

ご利用者様の排泄のタイミングの把握にご活用ください

花王プロフェッショナル・サービス「業務改善ナビ」では「排泄記録表」などのダウンロードコンテンツをご用意しております。ぜひご活用ください。

 排泄記録表(3日間)の画像

排泄記録表(3日間)

排尿記録を2~3日間つけることで、ご利用者様の排尿パターンを把握できます。トイレ誘導やおむつ交換のタイミングの判断や、おむつ選びにお役立てください。

排泄記録表(1週間)

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排泄記録を1週間つけることで、ご利用者様の排尿・排便パターンを把握できます。トイレ誘導やおむつ交換のタイミングの判断、おむつ選びにお役立てください。

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